18日放送の日向坂46主演ドラマ『DASADA』がいよいよ最終回を迎えました。
最終回はいろんなメッセージが込められた内容になっていたので、佐田ゆりあ(小坂菜緒)、篠原沙織(渡邉美穂)、おちょこ(松田好花)3人のそれぞれのメッセージを解釈していきたいと思います。
まだ最終回を見ていないという方はネタバレを含む内容になっているので、ご注意ください。
目次
篠原沙織(渡邉美穂) アイドルの代わりはいくらでもいる
ゲリラライブ直前に泣いているところを佐田ゆりあに見つかり、2人でお台場方面に逃走することになります。
新メンバーとしてライブに参戦する予定だったのに逃走なんてしたらヤバいだろ、というのは当然沙織も分かっていること。
それでもゆりあに連れられて逃げたのは、沙織も内心では逃げ出したいと思っていたから。
本当は逃げたいけどそんなことできるわけない…と心のブレーキをかけてしまうところを、ゆりあの能天気で後先考えずに行動してしまうアクセルが沙織の感情を解放していきます。
実際に逃げてみたら実はFACTORY第二のサカヅキが用意されていたという展開です。
この第二のサカヅキ登場によるメッセージは
・アイドルの代わりはいくらでもいる
・迷惑をかけてでも自分の気持ちを優先していい
の2点です。
4人グループで1人いないだけでも重大な出来事なのに、金髪にサングラスとまるで風貌が違うキャラを代打にしても翌日のニュースには大成功と記事にされている。
自分の代わりなどいくらでもいて、それは自分と全く違う金髪の外人でも成立してしまうというのはアイドルという職業に対しての皮肉が込められています。
秋元さんが脚本の詳細までどこまで絡んでいるのかはわかりませんが、こういう露骨なことを見せてくるあたりはいかにも秋元さんらしいなと思って見ていました。
そしてもう一つは、周りに迷惑をかけたとしても自分自身がどうしたいかで決めていいということです。
仕事がつらくて辞めたいけど辞めると言い出せずに身動きが取れなくなってしまう人がいます。
でも自分の人生なんだから自分のわがままを通してもいいと思うんです。自分のことより他人のことばかり気にして生きていたら誰のための人生だか分からないじゃないですか。
もちろん円満退職ができれば一番ですが、円満でなければいけないってわけじゃないというのは頭の片隅にあっていい考え方だと思っています。
佐田ゆりあ(小坂菜緒) 認めてくれる存在
ゆりあは沙織を連れ出して海まできたときに「しゃおりさんはおしゃの原石、おしゃそのもの、最高」と言います。
このシーンを見たときに、沙織がゆりあと一緒にいる理由はこれだなと分かりました。
沙織は本物になりたいとストイックな上昇志向を持ちながらもデザインを見せなかったり、親のことがバレてメンバーが自分から離れてしまうのではないかと自信を持てずにいます。
そんなときにゆりあは真正面から沙織の存在を認めてくれました。
沙織はずっと自分を認めてくれる存在を探していたんです。だから、おちょこの言葉にも一時は心が傾いた。でも、やっぱり本当に必要な存在はゆりあだと気づいたんです。
誰かの心を動かそうとしたときに必要なのは多くの言葉や技術力ではなく、認めてあげること。それだけで十分なのかもしれません。
おちょこ(松田好花) 理念を取るか、現実を取るか
#松田好花 ??#このちゃん#FACTORY ?
休憩中はCOOLなおちょこを忘れてました??#最終話 #必然 #水曜深夜#3月18日 #24時59分#日向坂46#青春の馬#ナゼー#DASADA#dasada pic.twitter.com/8oQjlgRsOi— DASADA (@dasada_project) March 17, 2020
おちょこは「本物を演じているうちに本物になる」と伝えます。
自分たちの思い描く理想像とは全く違ったけど、それでも必死にがんばっていたら大きな影響力を与えることができるカリスマになれた。
だから、アイドルとはこうあるべきといった理念も重要だけど、自分たちの力では到底たどり着くことができない場所に来ることができたのはプロデューサーの力が大きいんだと説きます。
DASADAでは、おちょこが沙織をもう一度FACTORYに引き戻そうとするシーンは、大人の理屈に染まったおちょこといったニュアンスで描かれていますが、現実世界に目を向ければ日向坂46も少なからずFACTORYのような面があると思うんです。
日向坂46は、けやき坂46時代の不遇なところから這い上がってきたという物語で語られます。
この点について彼女たちは本当によくがんばっていたことはたしかなので全く否定するつもりはありませんが、それは欅坂46との対比で見たときに感じることであって、不遇な時代ですら地下アイドルよりは恵まれた環境でした。
日向坂46はひとりひとりが人間的に優れた子たちばかりだというのは認めつつも、では彼女たちが地下アイドルとして活動していたら今ほど人気が出たとは思いません。
そうなるとやっぱり事務所の力って大きいんですよ。
自分の理想的な活動ばかりではないかもしれません。それでも言われた通りにがんばってきたから人気グループになれた。その象徴であるFACTORYを否定するわけですから、DASADAは日向坂46主演ドラマでありながら壮大な自己否定も含まれているのです。
虎柄のデザイン、サングラスをつけるセンス、衣装の品質、どれを取っても本物とは思えないものをあえてメンバーが本物と評価することで、流行に流されてばかりで本当の意味でのクオリティを見失っていませんか。
そんな「本物」へのアンチテーゼが含まれているように思えてしょうがないのです。
組織よりも個で勝負するステージへ
スポーツの世界では小柄な日本人が大柄な欧米人に勝とうとするときにフィジカルでは敵わない部分を組織力で勝ろうとします。
アイドルも似たようなところがあってひとりひとりを見れば有名女優やモデルさんと比べるとスタイルでは劣ってしまいます。
ダンス力ではダンサーには敵いません。歌唱力でも歌手には敵わないでしょう。
だからこそアイドルは個の力ではなく組織になってお互いの欠点を補いながら戦っていきます。
日向坂46も日向坂46としてデビューしてからは1年間に4枚のシングル曲をリリース、紅白歌合戦やレコード大賞受賞など破竹の勢いで上昇してきました。
そんな2019年から2020年は個々の仕事が徐々に増えてきています。
ワールドカップに出場するのが目的なら組織力重視でいいのですが、そこから優勝することを目標に掲げるとなるとやっぱり組織力だけでは限界があって1対1での強さが求められるように、日向坂46も個々の力を上げることが求められるようになってきました。
DASADAメンバーは本物を目指して、それぞれの道に進み始めます。
そしてDASADAメンバーがネクストステージに進んだことと、日向坂46がグループ活動から個別活動が増えていることは重なる部分でした。
岡田とろろ(井口眞緒) 大食いYouTuberとしてデビュー
井口の活動としても今回のドラマ出演が最後になると思います。
最後のシーンでは大食いのYouTuberとしてデビューしていました。
井口を見ていると、アイドルとしては一度終わりを迎えてしまいましたが、まさかこんな形で復活するとは( ゚Д゚)みたいな形で復活する可能性もありそうじゃないですか。
実際にYouTuberになるかは別にして、井口の意外性はいつかアイドルとは全く別の形で本領発揮するときがくるかもしれないな。
そんな気持ちになったシーンでした。
『Hulu』では見逃し配信も放送中
動画配信サイト『Hulu』では見逃し配信や地上波放送では未公開の映像も公開されています。
すでにBlu-ray BOXの発売もあるので特典映像も含めて買うからいいやというかたはこちらから申し込みできます。
ただそこそこいい値段がする商品でもあるのも事実なので、円盤化されても買えないという方は『Hulu』は無料期間もあるので加入してしまったほうが結果的に安くあがります。
そこは個々の経済力にもよりますが、ライブや握手会が自粛されている最近の状況を考えると円盤を購入する、または入会してHuluで見るというのもいいのかなと思っています。
ちなみに自分はBlu-rayBOXを購入します(*^▽^*)
まとめ
さいたまスーパーアリーナで発表されたドラマ情報もあっという間に終わってしまいました。
昨年の夏に撮影されたようですが、井口がいたり、主要メンバーに富田やこのちゃんが入っているあたりからも花ちゃんズ結成に至る予兆はいろんなところにあったんですね。
ドラマ収録は長時間メンバーが一緒の時間をすごすのでグループの一体感を熟成させる時間にもなります。
今後のインタビューでもドラマ収録がターニングポイントになったという発言をするメンバーが増えてくるかもしれません。
終わってしまうと寂しいですね。
空いた時間をひなちょいと、冠レギュラーラジオ番組で埋めていくしかないのかな。
本当はFACTORYのライブを一曲見たかったけどなぁ。
メンバーは暑い中での収録お疲れさまでした。またこういうドラマを見てみたい(*^▽^*)
最近のコメント