日頃コールセンターに勤めていると言葉遣いについて研修を受けることになります。品質チェックも常にされているので言葉遣いについてはかなり注意して対応しています。
その分、自分がコールセンターに問い合わせをしたときにオペレーターの言葉遣いが妙に気になってしまったり、ちょっとした言葉遣いの間違いにも敏感になってしまうものです。
そこで言葉遣いとしてよくある間違い、または使い方に迷うもの10選をまとめていきます。
目次
間違えやすい言葉遣い10選
御社様
コールセンターのような接客業でよく耳にする間違いがこれ。
相手の会社を尊敬の意味で「御社」とするのは正しい。でも「御社様」としてしまうのはNGです。
「御社」ですでに敬語になっているのに「様」を重ねてしまうと二重敬語といってくどい言い方になってしまい不適切な言葉遣いとなります。敬意は伝わると思うので怒られることはないかもしれませんが、言葉遣いとして丁寧に言っているつもりが実は仇になってしまっています。つい言ってしまいがちなので注意しましょう。
了解しました
「了解しました」は結構職場でも耳にすることが多い言葉ではないでしょうか。
「了解しました」は同僚や目下の人に対して使う言葉であって、取引先や上司に対しての返事としては適切ではありません。取引先や上司に対しては「承知しました」とするべきです。
うちの社内でも「了解しました」が使われているので、いちいち訂正したりはしませんが自分が使うときは使わないように気をつけています。
よろしかったですか
コールセンターで働いていると相手に架電をするときがあります。
そうするとオープニングでこうなりがちです。
「お忙しいところ失礼いたします。私〇〇の〇〇と申します。ただいまお時間いただいてもよろしかったでしょうか?」
いま時間があるのかを聞いているのに過去形で聞いてしまってはダメ。
細かいところなんですけどね。仕事で話しているときに使ってしまうのはNGなんですが、うちの会社でもしょっちゅう聞こえてきます(;^ω^)
正しくは「よろしいでしょうか」となります。
なるほどですね
「なるほどですね」は「ですね」が問題というよりも「なるほど」がそもそも間違っています。
何気なく相づちとして使いがちな「なるほど」ですが、意味としては「相手の考え方を評価して同意する」というニュアンスが含まれているので取引先や上司に対して使うのは誤っています。
そのため「ですね」をつければ丁寧にすればいいというわけではありません。
うん
接客業で「うん」と返事をすることが不適切であることは常識だと思うのですが、たまに「うん」と返事をしている人がいるんですよ。
敬語で会話をしていたのになぜか返事は「うん」なんです。
本人としては相づちなので気にかけていない部分なんでしょう。ですが、やはり不適切であることは間違いありません。「はい」「ええ」といった返事にしましょう。
えっと・・・
回答に詰まってしまったときに間をつなぐために「えっと・・・」となってしまうのは分かります。あまり適切な言葉遣いではないにしてもあまりに過敏になると話しづらいので多少は許容範囲でしょう。
ただ口癖のように頻繁に出てくるのは聞いていて不快になります。
こういった口癖はなかなか自分自身では分かりづらいものです。自分に口癖がないか誰かにチェックしてもらう体制を整えておきましょう。
~の方から
以前「消防署の方から来ました」といって消防署の人間でもないのに消火器を売りつける詐欺がありました。「消防署から来ました」でも意味が伝わるのに「の方から」が入ったことで意味がぼやけています。
丁寧に言っているつもりが、あいまいな表現として不快に感じる方もいる時点で避けたほうが無難です。
また本来の意味として方角や二つの比較対象があるときに使う言葉です。1つしかないのに「書類のほうをお持ちしました」のように使うのは誤りです。
とんでもございません
接客をしているとお客様から「わざわざお時間をいただいてしまってすいません」といった言葉をいただくことがあります。こういった場合、その言葉を受けた側は「とんでもございません」とか「とんでもありません」と使ってしまいます。謙遜の意味合いとしては伝わっているのでしょうが、正確には不適切な表現となります。
「とんでもない」という言葉は「とんでも+ない」で構成されているわけではないので「とんでもありません」ではなく正しくは「とんでもないことです」「とんでもないことでございます」と使いましょう。
ごめんなさい
「ごめんなさい」は親しい間柄で使う言葉でコールセンターで使うには適していません。同じように「すみません」もありますが、やはりビジネスシーンでは軽い印象を受けます。
正しくは「申し訳ありません」となります。
うっかり「ごめんなさい」と口から出てしまう気持ちは分かりますけどね。こういう細かいミスに積み重ねが失点の原因になるので気をつけましょう。
もしもし
コールセンターなどの電話業務では「もしもし」がNGなのは基本とされています。
まず自らの社名や氏名を名乗るところから始めます。もしもしは「申します、申します」を略した言い方なのでビジネスでは砕け過ぎた言葉遣いになってしまいます。
もし相手の声が聞きづらい場合についても「お電話遠いようでございます」といったように、あなたの声が小さいのではなく電話が遠いんですよという言い方で暗に示すことがマナーとなっています。
相手が「もしもし」と言ってきたとしても釣られないように気をつけましょう。
まとめ
10個のありがちな間違いをまとめてみました。
当たり前に使いすぎて誤った言葉遣いであることすら気づいていないものもあったのではないでしょうか。
一つ一つに対してなぜ誤っているのかを解説するとそれだけで1記事ずつできてしまうほど文字数が必要となってしまいます。そのため解説については簡潔に済ませました。
個別に気になった部分については深堀りしてみるのもいいかもしれません。
接客業をしている方は今回まとめて10個に該当しないように注意してくださいね。
最近のコメント