TEAM「BLACK」乃木坂46伊藤理々杏、欅坂46石森虹花、けやき坂46潮紗理菜が出演する舞台『ザンビ~Theater's end~』を天王洲銀河劇場で見てきました。ネタバレありになってしまいますがレビューを公開していきます。
ネタバレが嫌な方はご注意くださいね。
目次
超体感型舞台ザンビの長所・短所
開演前から舞台は始まっている
??舞台 【ザンビ ?THEATER'S END?】
制服姿のメインビジュアル公開??
凛々しい姿に舞台への期待が高まります????
??チケット好評発売中です??TEAM #BLACK#伊藤理々杏 #石森虹花 #潮紗理菜
TEAM #YELLOW#阪口珠美 #織田奈那 #松田好花
TEAM #GREEN#岩本蓮加 #渡辺梨加 #佐々木久美 pic.twitter.com/fe4nA0Nvbx— ザンビ (@zambi_project) 2019年1月24日
今回のチケットが2階席だったのでちょっと遠い席かなと思っていたんですが、2階席3階席でもそれほど距離感を感じることなく見ることができる劇場です。前の人の頭が気になることもなく快適に見ることができました。メンバーの表情までしっかり見たければオペラグラスを用意しておけば万全ですね。
当然ですがコンサート会場と違ってモニターはないので目が悪い自分は表情はぼんやりとしか見ることができませんでした。まぁそんなに気にならない程度です。
会場に入ると時折聞こえてくる大きな物音に「いいかげんにしろ」という怒声。出演者が登場することはないのでストーリーとして始まってはいないのですが、できれば開演前に席に座っていたほうがより舞台の世界観を味わうことができると思います。平日は18:30と会社員にはなかなか厳しい時間帯でもあるので、できるならってところです。
1階通路際は神席
ネタバレすると宣言しているのでバラしますが、理々杏と虹花の登場は後方扉からなので通路際の人はめっちゃ間近でメンバーを見ることができます。これうらやましかったなぁ。
しかも途中メンバーが客席に座る演出もあるので、座る席によってはメンバーが隣に座ってくれる可能性があります。舞台前方で開演しても空席だったら期待してもいいかもしれません(笑)
長すぎるザンビチェック
開演して10分でザンビが紛れ込んでいないか演者だけでなく会場の観客も含めてチェックされることになります。
これどうやってやるのかというとステージ上に置かれた鏡の前を通ることになります。ザンビは鏡に映ると歪んで見えるという特性があるからというのが理由なんですが、会場にいる観客全員をステージ上に誘導してチェックすることになるのでこの演出で25分はかかりました。
正直言って長い。
演出家さんも素人ではないのでこの演出を入れることで観客をかなり待たせることになるデメリットは織り込み済みでしょう。そのデメリットを差し引いてもどうしてもやりたかったということなんでしょうが、もう少し違う演出方法がなかったんでしょうか。90分の舞台の3分の1をザンビチェックに充ててしまうのは残念でした。それなら120分にしてほしかった。
あとはザンビチェックの際に観客は赤と青のどちらかを選ぶことになっていて結果は赤が多かったわけですが、その伏線が回収されないまま終わったのはモヤモヤしました。
係員の誘導も舞台の一部
ザンビチェックはかなり待たされることになります。ここでは誘導する係員役の人も演出の一つなわけですが、誘導する係員も神経質になっているのか係員同士の言葉遣いが粗くなっている様子が見られました。観客に対しての言葉ではなくても気持ちのいいものではないので、そこまで神経を使っていただけるともっと舞台全体の印象が上がってくると思います。
もっと観客を巻き込んでいい
超体感型と銘打っているのはザンビチェックであり、メンバーが通路を走ったり、1階席の人はメンバーをかなり近くで目にすることができたはずです。
その他にも観客に挙手を求めたり、コール&レスポンスをしたり、体感型を実践する演出は見られました。
ただどうせやるならもうちょっとやりきってもよかったのではないと思っています。わざわざ観客全員を誘導してザンビチェックをさせる大胆さがあるのであれば、一人ランダムで観客を選んでステージ上にあげてメンバーと絡ませるところまでやってもよかったんじゃないでしょうか。
世界的サーカス集団シルクドソレイユの公演ではそれをやっちゃうんですよ。不確定要素の多い素人いじりを危険な要素も多分にあるのですが、ザンビチェックまでやる舞台ならそこまで振り切ってほしかったというのが本音です。
欅坂46 石森虹花
タイトルや内容などが明らかになった #欅坂46 1st写真集『#21人の未完成』。11月1日から発売日の11月21日まで、メンバー全員のソロショットを公開していきます。
本日は、トップバッターを務める #石森虹花 さん× #青山裕企 さんの『虹の彼方へ』。発売まで…残り20日!#21枚のカウントダウン pic.twitter.com/hn8tEZd4sl
— 欅坂46 ファースト写真集『21人の未完成』公式 (@keyaki_first) 2018年11月1日
役柄としては前半が冷静で、無感情で、理々杏と紗理菜の仲を嫉妬する性格の悪さが見える役。
弱い紗理菜、それを幼なじみとして必死に守ろうとする理々杏、そんな二人の仲に嫉妬する虹花という構図。
今回の役で一番キーになっているのは虹花だと思っていて、虹花の性格の悪さが際立つほど紗理菜と理々杏の結束もより強調されていきます。理々杏の演技力は安定しているし、紗理菜は素の紗理菜とそんなに変わらないことを考えると虹花の性格の悪さをもっとおおげさにやってもよかったのではないでしょうか。
ただこれは虹花の演技どうこうというよりも演出的な問題なので虹花の演技力どうこうという話ではありません。
学力的には欅坂46でも1、2を争うバカとして知られていますが、今日の演技を見るとちゃんとこの役がどういう設定で、どういう心理的な移り変わりをしていくのかというのをしっかり考えて演じているように見えました。
その点で役者石森虹花の魅力が出ている舞台だったと思います。いい演技でした。
乃木坂46 伊藤理々杏
2月7日木曜日。
乃木坂46の 伊藤理々杏 が20:00をお知らせします。#伊藤理々杏pic.twitter.com/g9z6UyIog2— 伊藤理々杏 時報 (@tokei2riria) 2019年2月7日
すでに舞台経験もある子なだけあって感情の起伏が激しい役柄なのにしっかりメリハリが効いていて安心して見ていることができました。乃木坂46というレコード大賞を2年連続で受賞するようなグループにいるから選抜のセンターにはなっていませんが、他のグループにいたら間違いなくセンターを任されるような見る者の目を惹き付ける力を感じました。
序盤は理々杏と虹花が中心になって進行していきます。演技力という点では理々杏のほうが安定感があるので、うまく虹花を引っ張っていた気がします。
初日ということもあって7日の舞台は脚本に忠実に演じたと思います。ただ理々杏レベルになってくると舞台経験を2日目3日目とやっていく中でちょっとぐらいアドリブを入れて笑いにつなげてもいいんじゃないかと思うんです。
中盤以降はシリアスな展開が続くので笑いは入れられませんが、序盤は理々杏も観客に問いかけてくるシーンがありました。あそこらへんは遊んでいい部分だと思うんですよ。序盤で観客の肩の力をほぐすことができればその後のホラーの展開もよりメリハリが効いてくる気がします。まぁ無理することもないんですが、それぐらい安定感がある演技ができていたという裏返しでもあります。
けやき坂46 潮紗理菜
潮紗理菜ちゃん特にコンディション良すぎでは????? pic.twitter.com/EClfEF9SX5
— りんごま (@_____m_s_156) 2019年2月7日
紗理菜は基本ザンビにずっと怯えている役なので逆に感情のメリハリが出しづらい役だったと思います。意識してないとワンパターンになりがちですからね。
この舞台は本公演が終わるとロビーや階段のところにQRコードが表示されていて読み取ると24時間限定の動画を見ることができます。
実はこの動画のお芝居は感情が爆発していてすごいよかったところで、それを舞台上で見たかったというのが本音です。
今回の舞台は3人の役柄が途中から同じように見えてしまったのが残念。
もちろん多少の違いはあるのは当然として、理々杏の正義感を強調するのは虹花の性格の悪さであり、紗理菜の弱さなんですよ。だから紗理菜はもっと弱くて足を引っ張ってよかった。そして虹花をイライラさせると虹花の性格の悪さが見えてくる。そういうコントラストがくっきりしていたほうが正義である理々杏の魅力が引き立った気がします。
でもここらへんは演出家の問題であって初日なのに堂々演技をしていたと思います。お疲れ様でした。
総括
ザンビチェックのところもいったように90分の舞台で3分の1を使ってしまう演出があったことを考えると実質は60分の舞台です。8800円の舞台であったことを考えるとちょっと物足りなさを感じました。
30分もザンビチェックにするなら120分の舞台にする。90分という時間にこだわるならザンビチェックにもっと時短してほしい。
個々のメンバーのお芝居は悪くないんですよ。しっかりと稽古をして役柄設定も彼女たちなりに考えてきたのが伝わってくる演技でした。初日だったことを考えれば上出来でしょう。
かわいいアイドルの舞台を90分も見られたと考えれば文句はありません。しかし、彼女たちが求めているものは「アイドルの舞台にしてはよかったね」というアイドルの舞台という枕がつくことは求めていないでしょう。純粋に舞台としておもしろかったと思ってもらえるレベルのものだったはずです。
そう考えると実質的には60分であったこと、ザンビチェックが長すぎること、役柄設定のコントラストをもっと強調して分かりやすくすること、などが課題として見えた初日だったように思います。
とはいえ、ザンビ3チームの先陣を切る形で初日を迎えたので緊張感もあったと思います。本当にお疲れでした。しっかりと稽古をしていたことは伝わってきました。ゆっくりと休んでくださいね。楽しい舞台をありがとうございました。
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