2018年10月初旬に見ようと思っていた欅坂46センター平手友梨奈さん主演映画『響』を見ることができました。プロモーションの関係で主に北川景子さんと一緒に普段は出演しないバラエティ番組で平手友梨奈さんを見ているうちに、妙に映画が気になって映画館で見たんです。
もともと欅坂46のことは知っていたし冠番組『欅って、書けない?』は毎週欠かさず見ていて、欅坂46で誰を推している? と聞かれたら平手友梨奈と答える存在ではあったものの特別詳しい存在はなかったんです。
しかし、平手友梨奈さんが出演する『響』という映画を見てからは完全に心を奪われました。それはアイドルとしてなのか、役者としてなのか、平手友梨奈という人物についてなのか、細かいことはのちに分かってくることでしょう。ただ、今はものすごく気になる存在として自分の心を占領している。そんな感じです。
過去の欅って、書けないの映像を見ているとおぼろげながら彼女の特性が見えてきました。今回は平手友梨奈さんについての特集です。
平手友梨奈の二面性
欅坂46
平手友梨奈ちゃん
お休みなさい?? pic.twitter.com/KVImwrCk3A— 天の邪鬼 (@8iJfHCpZNSgr3IY) 2018年10月24日
平手友梨奈ってどんな人? と聞かれたときに何て答えたらいいのか迷います。
一般的には欅坂46のセンター、ショートカット、クール、口数が少ない、最年少、そんな印象でそれ以上の答えを求めていない人には十分この程度で足りている回答でしょう。
しかし、もうちょっと深い回答が必要となったときに彼女が持つ二面性を端的に答えるのは難しい。
それはメンバーと一緒に会話しているときの平手友梨奈とステージに立ち鬼気迫る表情で圧倒的な存在感を表現してくる平手友梨奈はまるで別人です。これが本当に同一人物なのかと思ってしまうほどです。そこでまず簡単にまとめておきましょう。
人見知りで臆病で笑顔がかわいい平手友梨奈
もともと口数が多いタイプではなくて極度な人見知りなタイプです。映画『響』のプロモーションに北川景子さんが常に帯同していたのは正解で彼女一人で初めての番組に出演していたら何もしゃべれなかったでしょう。
心を開くのに時間がかかるタイプなのは一目瞭然ですが、心を開いている欅坂46のメンバーに対してはリラックスしていて最年少らしいかわいらしい素顔を見せてくれます。きっとメンバーと一緒にいるときに見せる表情が本来の平手友梨奈さんなんでしょうね。
小学生の頃からお笑いのネタ番組が好きでエンタの神様やレッドカーペットが好きだったと語っています。平手友梨奈さんから受ける印象からすると意外な感じがします。
特に好きな芸人は流れ星で、新曲のプロモーション企画でちゅうえいさんに会った時の喜び方は見ているこっちまで嬉しくなってしまいました。物事を深く考えるタイプの平手友梨奈さんにとってお笑い番組というのは頭をからっぽにして見ることができる媒体なのかもしれません。
そして素の平手友梨奈さんでいるときはどこか自信がないように見えます。選抜発表でセンターに選ばれたときも視線はうつむき、センターにのしかかる重圧に耐えることに必死な様子がうかがえます。
欅坂46のセンターとしての平手友梨奈
そんな彼女もコンサートのステージ立っているときやミュージックビデオの撮影となると表情が一変します。デビュー曲『サイレントマジョリティー』のときからすでにMVで存在感を発揮していた彼女ですが、『不協和音』の「僕は嫌だ」のわずかな一瞬で強烈なインパクトを訴えかけてくるあの瞬間は平手友梨奈さんが誰にもマネできない唯一無二のセンターとしての階段を着実に昇り始めた瞬間を見た気がしました。
芸能界っていうのは基本的には反論が許されない世界です。
他人と違うことこそが個性として尊重されるのが芸能界なはずなのに、上からの命令に従うイエスマンじゃないといけない。僕は芸人をやっていたときにこの矛盾がとても息苦しかった。他人と違う才能を発揮して個性を存分に発揮するのが芸人のように思えて学ぶことはいわゆるお約束がとても多い。
もちろんお笑いも団体芸ですし、ネタをやるにしても基本を学ぶのは大切なことです。
でも、やっぱり苦しかった。
偉い人は結果を残す芸人に寄っていく。それは芸能界において当然のことと分かりながらも納得できない部分もありました。急なネタ見せが入っても必ず対応する必要があってバイトの調整に必死になっていた。そこにはバイトがあるから行けないって反論することは許されません。
どれもが芸能界においては当たり前のことでありながら日々の中で積もり積もっていくとストレスになるものです。
欅坂46の楽曲は秋元康さんが作詞を担当しています。欅坂46の楽曲は『不協和音』『ガラスを割れ』の歌詞にも代表されるようにアイドルが歌う楽曲にしてはあまりにも攻撃的です。こういった楽曲を欅坂46に歌わせる理由として秋元さんは欅坂46のメンバーから「大人は分かってくれない」という内面を感じ取ったからだといいます。
欅坂46の攻撃的な楽曲を平手友梨奈さんは全身で表現しています。それは歌でありダンスであり表情であるのですが、何よりも歌詞の世界観に入り込んでいて気持ちを作るのがとてもうまい。平手友梨奈さんが表現するからこそ普通のアイドルでは表現できない欅坂46の楽曲のかっこよさが伝わってきます。
平手友梨奈のスイッチ
\ついに公開! 映画『響 -HIBIKI-』は明日から/
映画『響 -HIBIKI-』が明日9月14日にいよいよロードショー。
映画の中にはガストのお店も登場しています。どこのお店かは劇場でぜひチェックしてくださいね。 pic.twitter.com/FlYJ3ZdFCM— ガスト【公式】 (@gusto_official) 2018年9月12日
映画『響』は主演がアイドル平手友梨奈さんなのでアイドル映画と思われがちですが、実際に映画を見てもらえれば分かります。あれはアイドル映画というジャンルのものではない。
平手友梨奈さん自身も『響』という映画をジャンルで分けるのは難しいといっていて月川翔監督も賛同しています。
『響』はありがちな有名タレントを主演で使ってみましたといった知名度ありきの映画ではなく、平手友梨奈という女優が最初から最後まで圧倒的な存在感で君臨している映画で、ジャンルというより平手友梨奈の映画そのものなのです。
そんな彼女も初の主演映画のオファーを受けるまでにはずっと「私には無理だ。」といってギリギリまでOKを出さなかったといいます。納得するまで制作陣と話し合い、原作を読み、時には原稿の感想に対して「つまらなかった」と回答する。オファーがきたらなんでもやりますってタイプじゃなくてとにかく自分自身が納得できるかどうかが彼女にとっては大事なんです。
演技力については『欅って、書けない?』の企画の中でも素晴らしい演技力を示していました。目の動きだけで感情を伝える表現、顔の表情だけで伝える演技。それを教えられたわけじゃなく自分で考えてやってしまうのだからもともと女優としての才能はあったということです。
でも、企画が終わったときに緊張してしょうがなかったと言っています。まるでそんな風には見えないのに。
緊張から解放されて安堵する平手友梨奈さんを見てMCの土田さんも「平手にはスイッチがあるようだ。」と言っていました。本当にそんな感じがします。2016年の夏に放送された回だったのでもう2年以上も前から女優としての片りんは見せていたことになります。
彼女の中でスイッチが入ると一気に自分を変えることができる。これは素晴らしい才能ですね。
こういうスイッチが入るタイプの傾向としては、素の自分は緊張しいで恥ずかしがり屋でとても演技なんてできないと思っている。だから、スイッチを入れて自分ではない誰かになってしまう。そうすることで恥ずかしさから解放されるわけです。
ただ問題なのは平手友梨奈さんはスイッチの切り替えを簡単にポンポンできるタイプではないということです。番組の企画程度ならいいのですが、長編映画を作るとなれば撮影の期間中はずっとその役柄のままでいないとその役を表現できないような不器用さがあります。
撮影の期間中、アイドルとしての活動を休んでいたのは当然といえば当然で、あの暴力的な鮎喰響という役柄を撮影した翌日にアイドル平手友梨奈に戻って活動するのは考えられないことでしょう。
平手友梨奈さんにとってスイッチを入れる行為は、普段の自分からどんどん遠ざけてまるで平手友梨奈とは違う存在を作り上げる作業です。その役に没頭すればするほど簡単には平手友梨奈には戻れないのです。
平手友梨奈を常識に当てはめてはいけない
平手友梨奈さんをよく言えば自分に正直な子です。つまらないものはつまらないといい、帰りたいときは帰りたいという。時に不機嫌そうに見えたりするのはそのせいです(実際に気分が乗らないのでしょう)。
悪い言い方をすれば、協調性がない、愛想が悪い、アイドルなのに笑わない、といった批判の対象にもなりうる存在です。
アイドルが番組に出たときに不機嫌そうにしていたり、ボーっとしていて何も発言しないことは、一般的な考え方に従えば褒められたことはではありません。それを許してしまったら気分が乗らなくても一生懸命笑顔でがんばる子が報われないじゃないですか。
ですから、平手友梨奈さんが叩かれる原因となる多くのマイナス要素に関しては、たしかにそれは正論だなと思えることもいっぱいあります。
元プロ野球選手長嶋茂雄を一般人の枠に当てはめたらバカです。でも長嶋茂雄にはマイナス要素を補って余りある魅力があった。
サッカー選手本田圭佑なんてまさしく不協和音です。でもWカップのような世界を舞台にして戦うとき本田圭佑は必要な存在だった。
はっきり言って平手友梨奈は普通じゃないんです。でもそれでいいじゃないですか。本田なんて特に波風を立てることを狙ってやっているところがあって結果が出なかったときのバッシングを受け入れているところがあります。本田を嫌いな人はとことん嫌いでしょう。でもWカップで結果を出したらヒーローですよ。
「大人は分かってくれない」が欅坂46の魂だとするなら平手友梨奈さんも世間一般の枠にハマることなく自分らしくあってほしいと思います。誰が何と言おうと欅坂46のセンターは平手友梨奈で、もし平手友梨奈が平手友梨奈らしくいることが認められないのであればセンターを外すと判断するのは運営です。自分自身じゃない。
だから言わせてください。
平手友梨奈という天才を常識に当てはめて潰してはいけない。
椎木里佳様 @rikashiikiamf に、映画のコメントをいただきました!@hibiki_movie #映画響 #平手友梨奈 pic.twitter.com/c50rNRUvm3
— 映画『響 -HIBIKI-』 (@hibiki_movie) 2018年9月26日
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