2022年春から始まった鏡リュウジさんが講師として教えてくれた東京アストロジースクール占星術基礎コースⅠ・Ⅱが終了しました。
体験記もこちらの記事に書いてあります。
このスクールで学んだことによって、独学のときには分からなかったこと、優先順位をつけることができなかった部分がだいぶ整理できるようになってきました。
そこで独学の時に分からなかったことを現在どのように考えているのかをこの記事にまとめたいと思います。
ただ、これはあくまでもスクールで学んだ総合的な知識の中で現在の自分がどのように解釈しているかを書くのであって、今後学習を重ねるにつれて解釈が変わるかもしれないし、スクールで教えていることと微妙に違う点があるかもしれません。
その点だけはご了承ください。
複数のアスペクトをどうやって解釈するのか
西洋占星術については鏡リュウジさんが出版していた占星術の教科書を参考にしていました。
惑星、サイン、アスペクト、ハウスの意味は、この教科書を1つずつ辞書のように読んでいけばいいのですが、大量に出てくるアスペクトをどのように解釈するべきかが懸念材料でした。
独学の段階では、ソフトアスペクト=吉角、ハードアスペクト=凶角、という認識だったため、同じ惑星がソフトでアスペクトしたり、ハードでアスペクトしたりすると吉なのか、凶なのかが分からなくなっていました。
授業の中で鏡さんは吉凶を明確に区別するような解釈をしていなかったので最初の頃はうまくニュアンスを汲み取れなかったのですが、基礎コースⅡの終盤まで来るとだいぶ切り分けることができるようになりました。
イメージで言うと
ソフトアスペクトは穏やかな波。
ハードアスペクトは荒波。
ソフトだから吉、ハードだから凶というよりも、ソフトだといいことも悪いことも影響力は少ない。ハードだといいことも悪いことも影響力は大。
結果的に、より影響力を感じやすいのはハードアスペクトで、幸運の星である木星を例にすると基本的には幸運と見ていい星ですが、影響力が強すぎると寛大すぎ、甘やかしすぎ、ルーズといったマイナスの側面も出やすくなります。
そう考えると何事もほどほどがいいってことになるのでソフトアスペクトぐらいがちょうどいいですね。
ただ、その分、与える影響力も限定的。
だいたいこんな感じでしょうか。
この解釈に至ったのはリズ・グリーンの『サターン 土星の心理占星学』という本を読んだことがきっかけです。
一冊丸ごと土星の解釈について書いてある本なんですが、アスペクトの解説の欄を読んでもソフトやハードという解釈が全然出てこないんです。
つまり、ソフトであれハードであれ惑星同士のアスペクト解釈に違いはないということです。
授業の後半で鏡さんがアスペクトを読み解く際も、まずはハードアスペクトのみをピックアップしていきます。
これがもしハード=凶角なのであれば、アスペクト解釈は凶角しか見ないことになるわけで、そのあたりから根本的に吉角凶角という認識が違うんだなというのを感じてきました。
ソフトアスペクトに関しては、チャートルーラーになっていたり、ソフトを含めることでレゾナンスが発生したり、シングルトンだったり、プラスαの要素が加わったときに解釈に含めるぐらいのニュアンスです。
もちろん最終的にはソフトでも、この人の性格からして見逃せないなと思うものはソフトやマイナーでも拾ったりしますが、そこらへんは経験していく中での感覚でいいと思います。
トランジット、プログレス、ソーラーアークどれを使えばいいのか
基礎コースⅡでは、未来予測の技法としてトランジット、プログレス、ソーラーアークの3種類を学びます。
このことは教科書2と3でも記載されているのですが、独学の際に挫折したのは未来予測の技法からでした。
出生図の解釈に関してはなんとか自力でやれていましたが、未来予測になると静止画ではなく動画として惑星の動きを見ていくので難易度が一気に上がります。
そして何より未来予測の技法はなぜ3つもあるんだ・・・
結局どの技法を使えばいいんだ・・・
という疑問が解消できずにいました。
この点については、教科書内でも記載されていて最終的には占星術家の好みによると書かれています。
とはいえですよ。初学者にとってはそれぞれの技法の特徴も判別がつかないぐらいですから好みも何もないといいますか混乱してしまいました。
基礎コースⅡの序盤も技法の使い分けができなかったのですが、各技法の長短はだいたい以下の通りということで整理しています。
トランジット:個人天体は動きが早すぎるため木星以遠の天体のみ使用する⇒個人天体は使えない
プログレス:木星以遠は動きが遅すぎるため個人天体のみ使用する⇒木星以遠の天体は使えない
ソーラーアーク:全ての天体を動かせるが惑星本来の動きではない⇒動きが単調になってしまう
それぞれの技法に一長一短あるということです。
現在の自分は鑑定の現場のような瞬時のリーディングは求められていないので、3つの技法のアスペクトにネイタルのアスペクトも加えて共通するアスペクトがないか。いわゆるレゾナンスを探しています。
今後スピードを求められるようになったらトランジットとソーラーアークで見て、プログレスは太陽と月のルネーションを見るのが自分にはしっくりくるような気がしています。
何を採用するかに関しては正解はなく、それこそ占星術家の好みなんだと思います。
重要なのは好みを判断できるレベルには到達できたってことです。
別に東京アストロジースクールの宣伝のために書いてるわけじゃないですが、講座を受けてよかったなと思える部分はこういうところですね。
オーブをどこまで取るのか
占星術の教科書2のトランジットの解説においてアスペクトのオーズについての記載があります。
そこでは太陽や月といった重要な天体に関しては7度ぐらいまでは見てもいいとあり、リズ・グリーンに至っては10度まで取っていると授業で言っていました。
人間の心の変容はスイッチのオンオフのように切り替わるものではなく、数か月、数年という期間においてゆっくりと変わっていくものであるという理屈は分かります。
しかし、仮に自分が占いの鑑定にしてもらったときに「この3年ぐらいが転機ですね」と言われたとしたら、さすがにちょっと幅が広すぎると思ってしまいます。
基礎コースの授業中にも「オーブ7度を動きの遅い冥王星でも適用すると4.5年かかってしまいますが、それでも7度も見るんですか」と質問してしまいました。
こういった質問を繰り返して自分なりの解釈は以下の通りです。
・オーブが0になるコンタクトを重視。ファイナルコンタクトは最重要。
・オーブは1度圏内ぐらい見る。ただし心の変容を厳密に区切ることはできないので多少広めに取ることもある。
・動きの遅い海王星、冥王星は広く取っても3度以内ぐらい。
文字にすると教科書に書いてあることとどうしても同じようになってしまうのですが、自分なりの解釈としてはだいたいこんな感じです。
鏡さんや賢龍さんがチャートを読んでいるときも厳密に何度以内じゃないとダメといったように切り捨てるのではなく、ちょっと広めに見ているときもあるなという印象だったので1度がOKで、2度はダメというような切り分けは自分もしていません。
だから、細かなオーブの問題というよりもコンタクトの瞬間をより重視するぐらいの認識でしょうか。
スクールで学ぶ意味について
東京アストロジースクールに限った話ではなくて占いのスクール全体に言えることですが受講料は高いですよね。
それでもスクールで学ぶ価値はあると思っています。
その理由は
・独学では疑問点を解消できない
・占星術家それぞれに、それぞれの解釈があり、初心者は体型的に学ぶないと混乱する
・ニュアンスの部分を講師から感じ取れるから
・習得するための近道だから
こんなところです。
当然ながら授業を受けただけでは身に付かないので自主的な勉強は欠かせないのですが、基礎ができていない状態での独学は限界を感じていたこともあって、できるだけ講座を受けるようにしています。
経済的な面に関してはスクールで学ぶようになってからかなりの節約生活が続きました。
食費は1日600円以内で、趣味だったアイドル、競馬、プロレスといったものも全て制限して必死に貯めました。
正直、趣味は自分の生きがいでもあるのでかなりしんどいですけど、お金の優先順位を何にするか=本気で占いを学ぶという覚悟、だと思っていたので、自分で決めた道だからしょうがないなと思ってます。
東京アストロジースクール基礎コースⅠ・Ⅱを終えても、まだまだ道のりは険しいなという感じですが、誰よりも真剣に取り組んだのは自分という意識だけは持てるように取り組んでいました。
まとめ
独学のときに感じていた疑問点についての現在の解釈をまとめてみました。
いろいろ学んだ結果、この解釈になっているだけなので、これを読んでいる方で違う解釈の方がいても全く問題ないと思います。
また何か気づいた点があれば新たに記事を書きますね。
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