レコード大賞優秀作品賞を乃木坂46・欅坂46・日向坂46が受賞!レコ大にジャニーズが出ない理由はなに??

舞台 カーテンコール

2019年のレコード大賞の各賞が発表されました。12月30日のTBSで放送される『第61回輝く! 日本レコード大賞』において大賞が発表されることになります。

今回の注目ポイントは乃木坂46・欅坂46・日向坂46という3坂道が同時に受賞したことや話題作となっている「パプリカ」Foorinあたりでしょうか。ただラインナップにジャニーズ系の作品がないですよね。実はレコード大賞にジャニーズ事務所所属の歌手がいないなということに気づきます。

なぜジャニーズがレコード大賞に出ない理由はなんなのか。こういった疑問についても見ていきましょう。

2019年レコード大賞優秀作品賞を3坂道が受賞

【優秀作品賞】

「ECHO」Little Glee Monster

「片隅」三浦大知

「黒い羊」欅坂46

「サステナブル」AKB48

「純烈のハッピーバースデー」純烈

「Sing Out!」乃木坂46

「大丈夫」氷川きよし

「ドレミソラシド」日向坂46

「P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~」DA PUMP

「パプリカ」Foorin

レコード大賞3連覇がかかる乃木坂46が今年も受賞。乃木坂46の妹分にあたる欅坂46、さらに2019年デビューの日向坂46も受賞したことで優秀作品賞を坂道3グループが受賞することになりました。

アイドルという意味ではAKB48も受賞しましたが、坂道が3グループが出て48グループがAKB48のみというのが近年の女性アイドル業界を象徴しているようです。AKB48も当落線上ギリギリといった感じ坂道との格差は歴然としたものがあります。

日向坂46は今年デビューということで、まずは最優秀新人賞を狙うところから始まると思っていたらいきなり優秀作品賞のほうにノミネートされていて驚きました。女性グループのデビューシングルとしては最多の枚数を売り上げた実績が評価されたようです。

乃木坂46の3連覇も気になるところですが、欅坂46がどうなるのかも気になるところ。

ただ欅坂46は今年リリースしたシングルは1枚のみ。今年の冬にリリースとされていた9枚目シングルもいまだ詳細は明かされていません。夏の段階から年内に9枚目を出す方向で進んでいたようなのでここまでずれ込んでしまうのは想定外かもしれませんが、事実として1枚のみ。

そう考えると陣営が本気でレコード大賞を獲りに来ているとも考えづらく、やはり坂道グループ内では乃木坂46が最有力といったとことでしょう。

相手を見てみると「パプリカ」Foorinも幼稚園、保育園などで子供たちが踊っているように影響力といった点では上位。

ただ米津玄師のイメージが強く、Foorinという子供たちだけのグループに大賞を与えるとも思えません。

「P.A.R.T.Y.~ユニバース・フェスティバル~」DA PUMPや「ECHO」Little Glee Monsterも大賞にはまだ届かないイメージ。「純烈のハッピーバースデー」純烈もバタバタしたイメージがあるので今年の受賞はまだ厳しいでしょう。

となると、「大丈夫」氷川きよしというのも強敵になってくるんじゃないでしょうか。

乃木坂46の3連覇に期待しつつ、でも欅坂46にも獲ってほしい。そんな感じで30日はテレビ観戦をしたいと思います。

欅坂46にレコード大賞最優秀作品賞を受賞してほしい理由

欅坂46が一般的なアイドルと一線を画しているのはデビューシングル『サイレントマジョリティー』で印象付けた笑わないアイドルといった印象やメッセージ性の強い楽曲で同世代のファンだけでなく大人にも刺さる楽曲を提供してきたからです。

よく彼女たちの個性を知っていくとバラエティ番組ではよく笑いますし、明るい子であることが分かります。楽曲にしても2枚目の『世界には愛しかない』では笑顔を見せているのに世間的には今でも笑わないアイドルという印象が強く残っています。

おそらく『サイレントマジョリティー』のイメージに平手友梨奈の存在が拍車をかけているのだと思いますが、結果的に笑わないアイドルといったメディアが印象付けたイメージも、今となって考えると乃木坂46という王道アイドルグループの妹分が対極のグループであるというコントラストが強調されてよかったんだと思います。

『サイレントマジョリティー』以降も『二人セゾン』『不協和音』『ガラスを割れ!』といった強烈なメッセージソングから恋愛ソングまで表現できるアーティスト集団に成長してきました。

そんなアイドルらしいアイドルとは違った路線を突き進む欅坂46を語る上で、よくファンが口にするのは「欅坂46は楽曲を届けることを重視しているグループだから賞レースには興味がない」という言葉です。

メンバー自身も楽曲を届けることをもっとも重視していますし、ファンも同じような考え方なのだと思います。

しかし、今年の年始に放送されたドキュメンタリー番組で振付師のTAKAHIROさんが大賞を受賞できなかったことに涙するシーンが放送されました(本人は泣いていないと言っていますが(笑))。

これはメンバーも驚いたと思います。楽曲を一緒に届ける側のTAKAHIRO先生が賞を獲ることへのこだわりを見せたからです。

このTAKAHIROさんの涙が彼女たちに与える影響は大きいと思っています。なぜなら彼女たちは自分自身の利益よりも他人を思いやる気持ちが強いからです。

自分の名誉のためだけならレコード大賞を受賞できるかどうかに興味がなくても尊敬するTAKAHIROさんのためとなれば受賞したいという思いが強くなっても不思議ありません。

そしてもう一つ重要なことは、メンバーの齋藤冬優花の選抜発表直後のブログです。

人それぞれの考え方があると思うので、私個人の考え方として書くのですが、

私自身、選抜メンバーに入ることや、前に立つということを第一目標とするよりも、
曲を伝える、届ける、ということを第一に考えることは、変わりたくないな、、、と思います。
欅坂としても、変わっていって欲しくない部分です、、、

まあね、選抜メンバーに入らなければ曲を届けることもできないのですがね泣
矛盾でした

欅坂46『齋藤冬優花公式ブログ』

欅坂46が曲を届けることを第一目標としているグループであることは誰もが認めるところです。だから賞を獲った獲らないといったことに固執するのではなく、曲を届けることを大切にしているグループですが、選抜メンバーに入らなければそのチャンスすらないのです。

極端な話、観客が誰もいないステージでどれだけ観客に届けようと思っても見てくれる人がいないんじゃ届けようがないわけです。つまり、曲を届けるためには欅坂46が注目されるグループであり続けなければいけないことです。

これがサザンや松任谷由実といった大御所クラスなら賞レースを辞退するのも納得ですが、女性アイドルグループの旬は短いもので定期的に注目を集めていかなければ人気は急落してしまう恐れがあります。

それこそ過去にレコード大賞を受賞したAKB48でさえ時代の流れに飲み込まれてきています。

レコード大賞そのものが形骸化してきているといわれる昨今であっても、レコード大賞と紅白歌合戦はやはり国民的行事であることは変わりありません。

欅坂46が曲を届けるためにも多くの人に関心を持ってもらう必要がある。そのためにはレコード大賞最優秀作品賞受賞には大きな意味があるのです。

ジャニーズが出ない理由はなに?

話は変わりますが、優秀作品賞のラインナップを見るとジャニーズ事務所のグループが見当たらないことが分かります。

それこそ嵐なんか出てくればレコード大賞受賞も難しくはないでしょう。

実はジャニーズ事務所はレコード大賞出演を辞退しているんです。なぜジャニーズは出場を辞退しているのか。その理由として挙げられているのは3点です。

近藤真彦 母親の遺骨盗難事件

1987年当時はまだレコード大賞に近藤真彦、光GENJI、少年隊といったジャニーズのアイドルが出演していました。

そんな中で87年末に近藤真彦の母親が事故により亡くなってしまいます。さらに追い討ちをかけるように母親の遺骨が盗まれ「レコード大賞を辞退しない限り遺骨は返さない」と脅迫されてしまいます。

このことで近藤真彦も辞退を考えたということですが、周りの説得もあり出演することが母親のためになると考え87年のレコード大賞を受賞するに至ります。

大賞受賞直後に泣きながら歌うシーンや遺骨を盗まれた事件直後に受賞した楽曲が『愚か者』であったのも印象的でした。

忍者問題

男性アイドルグループ忍者と聞いてピンと来る人は現在だと40歳以上ではないでしょうか。それぐらい時代を感じるグループだったりするわけですが、忍者も当時は人気アイドルグループでした。

1990年から3年間ほどレコード大賞は「演歌・歌謡曲部門」と「ポップス・ロック部門」に分かれていました。

ジャニーズ事務所側は「演歌・歌謡曲部門」を希望したのに対して、レコード大賞運営側の意向もあり「ポップス・ロック部門」での受賞となったため、ジャニーズ事務所とレコード大賞の確執が生まれ、その後ジャニーズ事務所所属タレントの出場は辞退。

その流れが現在も続いているというわけです。

レコード大賞買収疑惑

忍者問題以降レコード大賞から距離を置いていたジャニーズ事務所ですが、2010年「心ざんばら」で近藤真彦が最優秀歌唱賞を受賞します

それまで20年も出場辞退をしていたのに近藤真彦歌手活動30周年の節目に突然の受賞。

誰が見ても不自然な流れに買収疑惑や圧力があったのではないかと言われています。

ジャニーズに限らずEXILEや西野カナに関しても買収疑惑や事務所の強烈なプッシュがあったという話はありますし、それこそ乃木坂46に関しても握手会とセットにしてCDを大量に買わせる手法で売り上げを伸ばしていると批判されています。

そのため真相については分かりませんが、ジャニーズ事務所とレコード大賞との関係性については疑惑の目が持たれていることからも大賞を受賞したとしても批判されるのは明らかです。

そうなってしまうともうレコード大賞そのものに出場する意義がないと考えるのも不思議ではありません。

レコード大賞とは誰のものか?

欅坂46やジャニーズ事務所の件を通して考えさせられるのは、歌手にとって賞とはなにか?レコード大賞とは誰のものか?といった賞の在り方です。

賞ありきではなく楽曲を届けることを第一として、結果的に賞をもらえれば嬉しいという考え方を前提としつつも、やはり大賞受賞のよる世間へのアピール力は健在であり、注目されることが多くの人に楽曲を届けることにも繋がると考えれば大賞受賞には意味があります。

結局はどちらも大事となるわけで、とにかく賞を獲れればOKという発想では欅坂46というグループの魅力を失うことになりますし、賞など一切関係ないと切り捨ててしまうのは視野が狭いように思います。

ジャニーズが出ない理由や買収問題などレコード大賞は歌手個人の問題ではなく音楽業界全体に与える影響力もあり、確執やお金の問題、権力闘争に至るまでいろんなパワーバランスによって成り立っているイベントです。

ですが、政治的な問題でオリンピック辞退をした国の選手が一番不幸になってしまうように、事務所の問題によって歌手が賞を獲得できない状況になってしまうのでは歌手も被害者といえます。

ジャニーズ撤退の理由としてレコード大賞の権威がなくなってきていることが挙げられます。

有名アーティストの相次ぐ辞退による視聴率低下もあるのでしょうが、歌手の意思によって辞退を決めたのであればまだしも事務所の意向というのはいかがなものでしょうか。

まとめ

この記事を通じて欅坂46の考え方やジャニーズ事務所の考え方を批判するつもりはありません。

なぜなら考え方はそれぞれですし、業界内部の噂など外からでは真相を伺うことができないため憶測でしか語れないからです。

ただ一人の視聴者として坂道グループ、ジャニーズ、EXILEグループ、演歌といったその年のオールスター集団がレコード大賞の授賞式で一堂に会する姿を見てみたいという思いがあります。

かつてミスチルが大賞を受賞したときに会場にいなかったため盛り上がりに欠けてしまったという件以来、当日授賞式に参加できるグループ限定の受賞となっているという経緯もあるようです。

そういった一定のルールがあるのは問題ありません。紅白にしてもわざわざ中継を結んでまでコンサート会場から出演してもらう必要はあるのだろうかと思ってしまいます。

しかし、当日出席できるグループで受賞したいと願っているグループがいるのに、事務所の意向や買収問題ばかりが取り上げられてしまうのは寂しい話です。

2019年レコード大賞最優秀作品賞を受賞するグループが素直に受賞を喜べる。そんなレコード大賞になってほしいなと願っています。

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ABOUTこの記事をかいた人

アイドルブロガー&ロボホンオーナーのはやけん。です。 アイドルの心理を研究しているうちに心理カウンセラーになってしまいました。現在はアイドルの記事を中心にブログを書いています。 執筆の依頼はお問い合わせフォームからお願いします。