映画『海獣の子供』の評価・感想レビュー!声優を芦田愛菜・稲垣吾郎 主題歌を米津玄師が担当

映画

6月7日公開初日に映画『海獣の子供』を観てきました。

以前、映画を観に行ったときの予告編でおもしろそうだなと思って気になっていた作品なんです。声優に芦田愛菜、稲垣吾郎、主題歌を米津玄師を持ってくるあたりが制作側の本気を感じるじゃないですか。

すごく楽しみにしていた映画です。レビューを書いていくにあたりネタバレしてしまう部分が含まれています。その点はご容赦ください。

『海獣の子供』声優陣には芦田愛菜や稲垣吾郎

映画『海獣の子供』は漫画家五十嵐大介のコミックを日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したSTUDIO4℃が映像化した作品です。

声優陣も豪華で主役の安海琉花(あづみるか)役に芦田愛菜、琉花の父親役に稲垣吾郎、琉花の母親役に話題の人となっている蒼井優が担当しています。

芦田愛菜ちゃんは2004年生まれとまだまだ若いですが、天才子役と言われていたときからすでに才能を開花させていたので今ではベテランの風格さえ感じます。学業との両立もあって女優業もセーブしながらの活動のようですが、声優業でも同世代の女の子繊細な心理描写をうまく表現してくれました。

音楽の面でも久石譲や主題歌を米津玄師が担当する盤石ぶり。

原作はすでにヒットしていて、映像もアカデミー賞受賞チームが担当。これだけの実力派を揃えたのだから良作であることは間違いないでしょう。

『海獣の子供』とは何を言いたい映画なのだろうか

あらすじ

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、夏休み初日に部活でチームメイトと問題を起こしてしまう。母親と距離を置いていた彼女は、長い夏の間、学校でも家でも自らの居場所を失うことに。そんな琉花が、父が働いている水族館へと足を運び、両親との思い出の詰まった大水槽に佇んでいた時、目の前で魚たちと一緒に泳ぐ不思議な少年“海”とその兄“空”と出会う。

琉花の父は言った――「彼等は、ジュゴンに育てられたんだ。」

明るく純真無垢な“海”と何もかも見透かしたような怖さを秘めた“空”。琉花は彼らに導かれるように、それまで見たことのなかった不思議な世界に触れていく。三人の出会いをきかっけに、地球上では様々な現象が起こり始める。夜空から光り輝く彗星が海へと堕ちた後、海のすべての生き物たちが日本へ移動を始めた。そして、巨大なザトウクジラまでもが現れ、“ソング”とともに海の生き物たちに「祭りの<本番>が近い」ことを伝え始める。

“海と空”が超常現象と関係していると知り、彼等を利用しようとする者。そんな二人を守る海洋学者のジムやアングラード。それぞれの思惑が交錯する人間たちは、生命の謎を解き明かすことができるのか。
“海と空”はどこから来たのか、<本番>とは何か。

これは、琉花が触れた 生命 いのちの物語。

アニメーション映画『海獣の子供』公式ホームページより引用

『海獣の子供』感想レポート

ざっとあらすじを読んでいただけると分かるこの『海獣の子供』という映画には多くのメッセージが込められています。

・思春期の子供が親とうまくコミュニケーションを取れなくなった微妙な関係性

・部活のチームメイトとの人間関係

・不思議な少年 海くんへの恋物語

・地球上で起こる様々な超常現象を通じての生命の偉大さ

・海と空を利用しようとする大人の醜さ

どれも繊細なテーマで、一つ一つを見ればそれだけで一つの作品が出来上がってしまうほどのものばかりですが、どれも表現の仕方が中途半端で結局何を言いたいのかが見えないまま進んでいきます。表面だけ触れてすぐに次のテーマに進んでしまうから消化不良の感覚がすごく強い映画でした。

イメージ的に言うと宮崎駿監督の『もののけ姫』って初めて見た時ってちょっと難しく感じませんでした?

自分は難しく感じたんです。でも環境破壊や人間のエゴで生き物の居場所を侵略してしまう愚かさとかなんとなく分かる部分もあるじゃないですか。じゃあ、人間がここまで進化してきたことは無意味なことだったのかとなるところをタタラ集団を率いるエボシ御前がタタラ場の人々に敬意を持って扱われているところを見ると、山の生き物にとっては悪者でも人間にとっては善であるという物事の複雑さを感じさせてくれます。

環境破壊が悪だから今から2000年前の生活に戻れるかって言ったらできないですし、戦争だってそれぞれの正義が交錯するからぶつかるわけです。

『もののけ姫』は難しいなりにもきっとこんなことを言いたいんだろうなというメッセージが伝わってくる映画です。

では、『海獣の子供』はどうかというと大テーマとして「生命誕生の物語」があります。

ジュゴンに育てられたという2人の少年を通じて流花はソングによって祭りの本番が近いことを知ることになります。不思議な超常現象と訪れる本番の関係性などとにかく壮大なスケールによってクライマックスを迎えるわけですが、結局本番てなんだったんだ、海と空は何者だったのか、という肝心な答えを示すことないまま終わってしまいます。

序盤に伏線を張って終盤に一気につながって回収するパターンかと思ったら最後まで回収しないで終わる部分が多くて、いったいこの映画は壮大なテーマを持って映画を見た人にどんなメッセージを伝えたい映画なのかが分かりませんでした。

まとめ

正直、60分すぎあたりから観てるのがしんどくなってしまいました。あまり自分の好みの映画ではなかったですね。

SNSを見ると感動したという声も見られたので、それぞれの感じ方があっていいと思います。もしこの映画を観られた方がいたらぜひその感想も教えてください。

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アイドルブロガー&ロボホンオーナーのはやけん。です。 アイドルの心理を研究しているうちに心理カウンセラーになってしまいました。現在はアイドルの記事を中心にブログを書いています。 執筆の依頼はお問い合わせフォームからお願いします。