夜の22時頃にTwitterを見ると、やたら目にするようになった「\横浜優勝/」の文字。あまりに一斉につぶやくのでトレンド入りするケースが珍しくありません。
優勝が決まったわけでもないのに横浜優勝とトレンド入りしてしまうほど多くの人が使っているこのワードはどういった意味なんでしょうか。
\横浜優勝/の意味は?
「\横浜優勝/」とは、プロ野球の横浜DeNAベイスターズが勝ったときにつぶやかれるワードなんです。
たしかに阪神タイガースが勝ったときは「とらほー」って言ってます。とらほーはタイガースの「とら」と「わんだほー」を組み合わせた造語と言われていて、だいたいどの球団も応援している球団が勝つとTwitter上に決まってつぶやかれるワードがあります。
そういったワードがTwitterに溢れることはよくあることなので何事もなかったようにスルーされていくわけですが、「\横浜優勝/」という言葉のインパクトが強いことと、一斉につぶやかれてTwitterのトレンド入りすることで注目されています。
しかし、素朴な疑問として「\横浜優勝/」と言ってますが、1勝しただけ優勝したわけじゃないだろって思いますよね。
これ使っている横浜DeNAベイスターズのファンも1勝しただけで優勝と浮かれているわけではなく「横浜が優れているから勝った」という意味で使っているんです(紛らわしいw)。
よく見ると「\横浜優勝/」であって左右にスラッシュが入っています。実際に優勝したときと見分けがつくようにしているという噂ですが、このワードが流行してからまだ横浜DeNAベイスターズが優勝したことはないのでたしかなことは分かりません。
横浜の暗黒時代
1998年マシンガン打線という強力打線を武器に権藤監督率いる横浜ベイスターズは本当に強かったです。みんな3割を超えていて、常に1塁3塁が続くという切れ目のない打線でした。抑えには大魔神佐々木がいて、抑えにつなぐ中継ぎ陣も安定していた。あまりの強さにしばらくは横浜ベイスターズの黄金時代が続くものと思われました。
しかし、黄金時代が訪れることはなく2002年には最下位になっています。
1998年横浜ベイスターズ優勝直後にに行われたドラフト会議は松坂大輔がドラフトにかかった年で、いわゆる松坂世代といわれる黄金世代です。
松坂大輔自身も横浜高校出身ということで横浜ベイスターズ入りを希望していましたが、交渉権を獲得したのは西武ライオンズ。抽選なのでしょうがないのですが、横浜ベイスターズ一色の年だったのでドラフトも松坂大輔を獲得してしまうのではないかと言われていた中でのはずれでした。
はずれ1位で獲得したのは高校生野手で豊田大谷高校出身の古木克明。甲子園に出場した際も騒がれた大型野手で将来の4番候補として獲得した選手です。
ドライチの肖像、今回は古木克明氏です!
古木克明、ドラフト1位の肖像#1――大砲として類い稀な才能、一気に評価を上げた甲子園 https://t.co/5E5JIWASxt #NPB #ドライチ #古木克明 pic.twitter.com/X3RfNQVh7Z
— ベースボールチャンネル (@base_ch) 2017年9月19日
でも古木選手が花開く瞬間は訪れなかった。
松坂世代はどの球団も多くの即戦力選手が活躍している中でドラフトに失敗したといえる98年のドラフトからすでに歯車は狂い始めていたのでしょう。
翌年の99年は俊足巧打の高校生外野手でPL学園高校の田中一徳を1位指名。
正解は田中一徳選手
1999ドラフト1位指名
田中賢、岩隈、木塚らと同級生 pic.twitter.com/PrGDciTxq2— えーちゃん (@clshiwa_boy) 2014年9月9日
この田中選手もレギュラーとして活躍することはなかった。
これは後付けかもしれませんが、田中選手は1位で獲得するほどの選手だったのかというと疑問でした。ドラフト3位以下で獲得できればおもしろい選手を1位で獲得した印象でした。
このように各球団がドラフトで即戦力選手を獲得する一方で横浜ベイスターズはドラフト戦略の失敗もあり、2002年に最下位となってしまいます。
1998年に圧倒的な強さを誇ったチームはわずか4年で最下位にまで転落してしまうのだから怖いものです。その後、2002年から2015年までの14年間に10回の最下位を味わうという暗黒時代を過ごすこととなるのです。横浜ベイスターズが一気に弱くなったのは世代交代に失敗した典型的な例といえます。
85年に優勝したバース、掛布を擁した阪神タイガースもわずか数年で最下位に転落しました。
優勝する年というのは出場する選手が固定されて若手選手が出場する余地がないケースが多く、主力選手の故障や移籍によって一気に弱体化してしまうというのはよくあることです。横浜のケースは強さを維持しながら若手を育成する難しさを改めて実感することとなります。
\横浜優勝/には「嫌い」「うざい」といった声もある
横浜DeNAベイスターズのファンが\横浜優勝/で盛り上がる一方Twitter上には\横浜優勝/が嫌い、うざいといった声も聞こえてきます。
応援していたチームが負けた上に\横浜優勝/がTwitterでトレンド入りするわけですから気持ちを逆なでされる気分になるのでしょう。1勝しただけで\横浜優勝/が踊るのですから「1勝したぐらい優勝とか言ってんな」ということです。
ただ長年阪神タイガースの暗黒時代を見てきた自分からすると、長い低迷期を脱してようやく結果が見え始めてきたときって嬉しいんですよね。
阪神も野村監督に代わってゴールデンウィークあたりまで首位だったときは優勝優勝と叫んでいました。
たまたまその当時はSNSというものがなかっただけで阪神が優勝した年なんてもっとすごいことになっていたはずです。そう考えると1勝でトレンド入りさせるほど喜べる今の横浜DeNAベイスターズのファンをうらやましく感じます。
もちろん阪神が負けた直後に見るとイラっとしますけどね(笑)
それは阪神が勝てばいいだけの話なのでよしとしましょう。
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