小5のときに新日本プロレスの武藤敬司を好きになってから途中K-1や総合格闘技に興味が移りながらも、細々と今でも新日本プロレスを応援しています。
現在は、めちゃくちゃ詳しいというわけではないですが、新日本プロレスファン歴としてはそれなりのキャリアになってきたので、プロレス界の名門である新日本プロレスにはこうあってほしいなという願望もあるんです。
当然時代の移り変わりも考慮しながら観る側も変化しなければいけないことは承知の上で、やっぱり今の新日本プロレスのこの部分については納得できないなと思う部分があります。
そこで今回は新日本プロレスのここだけは嫌だという点を4点に絞ってお伝えしていきます。
目次
プロレスとはショーである
どこが嫌なのかを語る前に、まず前提として「プロレスはショーである」ということです。
この前提がないと「プロレスなんて八百長だろ」みたいな安易な批判になってしまいます。
プロレスにはブックといわれる「台本」「約束事」「筋書」があり、全体の流れとしてはこのルールに従って試合は進んでいきます。
プロレスファンであれば多くの方が暗黙の了解して理解しているこの事実を持って「真剣勝負じゃない」「八百長だ」というのであれば、それはもうプロレスを楽しむことができない人でしょうから見ないほうがいい。
K-1や総合格闘技全盛の時代というのは、ショープロレスよりも真剣勝負のほうが新鮮に感じたというのもあるのかもしれません。
しかし、打撃系や総合格闘技のブームが去り、再びプロレスの時代がやってきました。
プロレスには華やかな技があり、アメリカ式のプロレスもショーだと理解して見れば十分楽しむことができます。
要は、試合内容だけを見て真剣勝負かどうかと見るのではなく、プロレスの場合は観客をどれだけ楽しませることができるのかに視点を置いて真剣勝負をしているわけです。
だから、プロレスにおいてヒールレスラーがいるのは必要悪ですし、それに伴う反則技も含めてショープロレスという見方がファンにも求められます。
こういった前提を理解した上で、どこまでが真剣勝負で、どこからが筋書き通りなのかについては、ファンが個々に考えていけばいい話であってタネ明かしをしようとするのは野暮な話です。
こんな新日本プロレスは嫌だ4選
プロレスとはショーであることを語ってきましたが、それでも最低限のプロレスマナーがないと冷めてしまいます。
特に最近の新日本プロレスではプロレスがショーであるという前提を理解している自分でも納得できない部分が出てきました。
今回は「こんな新日本プロレスは嫌だ」という4点がこちらです。
タイトルマッチでのセコンドの介入
最近の新日本プロレスで顕著なのがセコンドの介入です。
ジェイのセコンドについている外道、EVILのセコンドについている東郷などが代表例です。
前提としてお伝えしたようにプロレスにとってヒールとは必要悪なのでヒールの存在そのものを否定はしません。
ですが、通常の試合でセコンドが入ってくるのとタイトルマッチで入ってくるのでは意味が違います。
タイトルマッチとなるとセコンドの介入からの金的で形勢逆転で試合が決まってしまったのでは、ベルトの権威も地に落ちたも同然ですよ。
やはりここはセコンドが入ってきたとしてもタイミングを見てやられてくれないとタイトルマッチとして観に行っているお客さんにも失礼だと思うんです。
もちろん力道山の時代のように外国人を空手チョップ一発で倒せというストーリーを求めているわけじゃなく、セコンドの介入が試合を決める決定打になるのだけはやめてほしいと言ってるだけです。
それこそジェイのセコンドに外道がいることは分かっているわけだから、対戦相手もセコンドを連れてきていいじゃないですか。
こういう当たり前の発想も全て「これはプロレスだから」で片付けてしまうとベルトの品格が落ちておもしろくなくなってしまいます。
翻弄されるレフェリー
プロレスがショーだとするならば間違いなくレフェリーもそのショーを引き立てています。
ヒール役を注意している間に後ろで反則技が出される。
これはプロレスの見せ場ですからある程度翻弄されることは許容しているつもりです。
しかし、最近の試合を見ていると露骨なレフェリーへの攻撃が当然のように行われています。
レフェリーがダメージを受けている時間はリングは無法地帯です。
さすがにそうなってくるとレフェリーのポジショニングの甘さであったり、反則技回避能力の低さのほうが目立ってしまいます。
タイトルマッチだけでもメインレフェリーがジャッジ不能になったらサブレフェリーが入れるようにしておけばいいじゃないですか。
レフェリーの威厳という意味ではかつてジュラシックパワーズ(スコット・ノートン&ヘラクレス・ヘルナンデス)が入場するときにヘルナンデスが今の真壁が持ってるような大きなチェーンを持って入場するのがお決まりでした。
そして試合中にそのチェーンを使って首絞めの反則をするのが定番になっていたんですが、タイトルマッチの際にはレフェリーがチェーンを没収して反則ができないようにしました。
また毎回セコンドが介入するチームがタイトルマッチに出るときは試合前にセコンドを強制退場させたこともあります。
真っ向勝負という原則の中に、いかにうまく反則を見せるかがヒールの見せ場ではありますが、最近のように無法地帯と化してしまうともはや反則やったもん勝ちになってしまうわけでレフェリーがもう少し試合をコントロールしてもいいと思っています。
レフェリーは何度も同じ反則を食らうなよ!
と思ってどうもイライラしてしまうので、レフェリーの質向上は課題です。
仮にレフェリーへの攻撃も筋書通りだったとするならもうちょっと違う試合展開を見せてほしいものです。
露骨な反則技はうまさじゃない
試合の解説を聞いていると金的やレフェリーへの攻撃をうまさと評価しているケースが多く見られます。
昨年、EVILが露骨な金的攻撃で試合を勝ちあがっていった際もエース棚橋がEVILの金的を「覚悟を感じる」と評価していたのは残念でした。
何度も言うようにプロレスにおける反則技は必要悪なので全てを否定はしません。
しかし、あまりにも露骨な金的攻撃を許してしまうと反則やったもん勝ちになってしまいます。
しかも最近の新日本プロレスは反則でベルトや権利証の移動が起こってしまうことです。
通常の試合ならまだしも格式がある試合において露骨な反則技からのフォールを認めてはいけないんです。
反則はどこまで行っても反則、それはうまさでもなんでもない!
これを前提として試合解説をしてくれないと、なんだかモヤモヤしたものを感じます。
若手の台頭とタッグチームの成長
新日本プロレスの大きな課題として若手が成長してきていないということです。
棚橋、オカダ、飯伏、内藤あたりでタイトルマッチを順番にやっている感じもして20代の日本人選手の台頭が見てみたいですね。
自分が地上波放送しか見ていないため若手に疎いというのもあると思うので、メインイベントに絡んでこれる若手が出てくることを期待しています。
今はコロナで試合数も限られているため経験が積めない若手にはかわいそうな時期が続いていますが、マスター・ワトなんかも東京ドームでタイトルマッチに挑戦させてもらっているのを見ると運営の期待値も高いわけですからもう一皮剥けてほしいところです。
そしてもう一つがタッグチームの人材難です。
ジュニアタッグの田口&マスター・ワトのコンビもコンビネーションにまだまだ課題を残していましたし、ヘビーに関してもトンガ&ロアチームの強さに対抗できるタッグというとなかなか候補が挙がってきません。
今のタッグチームってシングル選手が2人いる感じでタッチワークのうまさをあまり感じないのが残念です。
昔はスタイナーブラザーズのようにタッチワークがうまいコンビや佐々木健介のようにシングルではイマイチでもパワー・ウォリアーとして戦うと強い選手もいました。
それこそ蝶野みたいなインサイドワークが特徴の選手はタッグでこそ持ち味を発揮できるはずなので、シングルではタイトルに手が届かない選手はタッグ専門になってもおもしろいと思います。
とは言ってもJ・J・JACKS(野上&飯塚)みたいな弱すぎるタッグじゃ意味ないですけど(笑)
内藤と裕二郎のNO LIMITには期待したんですけどね。
裕二郎の迷走感ハンパない感じとかはガッカリだったりします。
まとめ
プロレスに100%のガチを求めることはないにしても、前提となる最低限のルールは守ってほしいなというのが自分の考えです。
こういう話をするとだいたい「全部ひっくるめてプロレスだろ」みたいな話で返されるのですが、それを言い始めたらなんでもありになってしまいます。
プロレスとはこうじゃなきゃいけないと固定概念を押し付けるつもりもないので、あくまで自分なりのプロレス観であることはお断りしておきます。
早くコロナが収まって会場でも声を出して応援できるときが来るといいですね。
たまには現場で試合も見てみようかな。
最近のコメント