【STARDOM】宇宙一カワイイアイドルレスラー中野たむ初の自伝『白の聖典』レポート

中野たむ 白の聖典

随分おひさしぶりになってしまいました。

最近はYouTubeがメインになってしまってブログをあまり更新していませんでしたが、ブログを忘れたわけではないので今後もちゃんと更新していきますよ。

今回は最近ハマっている女子プロレス団体『STARDOM(スターダム)』の人気レスラー中野たむ選手の自伝を読んだので、そのレポートをしたいと思います。

宇宙一カワイイアイドルレスラー中野たむ

 

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中野たむって誰や??

という方もいると思うので、簡単にプロフィールを紹介。

生年月日:3月22日

出身地:愛知県安城市

身長:157㎝

体重:50㎏

デビュー戦:2016年7月18日、新木場1stRING(Beginning)
〇安納サオリ(6分45秒、逆エビ固め)中野たむ●
得意技:タイガー・スープレックス・ホールド、バイオレット・スクリュー・ドライバー、トワイライト・ドリーム

タイトル歴
第15代ワンダー・オブ・スターダム
第9回GODDESS OF STARDOM~タッグリーグ戦~優勝(パートナー:星輝ありさ)
第18代&20代&25代アーティスト・オブ・スターダム

STARDOM公式サイト 選手紹介ページより引用
https://wwr-stardom.com/fighters/tam_nakano/

昨年はワンダー・オブ・スターダムというタイトルを獲り、年末に上谷沙弥に負けるまで6回の防衛を果たすなど間違いなく現在のスターダムにおいての中心選手です。

そんな彼女ですが、プロレスを始める前はカタモミ女子というアイドルグループで活動していた経歴を持っています。

というわけで、なんでいきなりプロレスの話を始めたんや!と思われる方もいると思うんですが、アイドルのセカンドキャリアを追っていると思えばアイドルの延長線上ですから自分としては今までと何も変わっていないと思っています。

スターダムの選手は経歴も様々で柔道、アーティスティックスイミング、女優、キャバ嬢、アイドル、タレントなどいろんな人生経験を経てプロレスに活路を見出した選手がいっぱいいます。

なかでもアイドルに関しては自分もよく見ているので、アイドルがいかにしてプロレスと出会い、ベルトを巻くまでに成長したのか、その人生の経歴をもっと詳しく知りたいと思っていたところにちょうど自伝が発売されていることを知り読みたくなりました。


なぜ女子プロレスに興味を持ったのか

そもそもなんで女子プロレスに興味を持ったのかというと、出会ったきっかけは新日本プロレスの東京ドーム大会でした。

もともと新日本プロレスが好きで1.4、1.5の東京ドーム大会を配信で見ていたところ、1.5の試合の中に女子プロレスの試合がありました。

女子プロレスといえば、小学生の頃はまだ地上波放送でも女子プロレスをやっていたのでアジャコング、ブル中野、豊田真奈美、井上貴子、神取忍といった有名レスラーの試合を見たことがあるぐらいでした。

要するに最近は全然見てないってことですが、録画した新日本プロレスの番組を見てるとやたらスターダムのCMが流れるなと思ってたぐらいです。

今になって思えば新日本プロレスとスターダムは同じブシロードグループだからCMを流してたんですね。

まぁ録画してるとCMも結構飛ばしちゃうので見ないことも多かったのですが・・・

そんな女子プロレスに一切興味がなかった自分が興味を持ったのが1.5の試合で、なかでも中野たむという選手がかわいいなと思って見ているとブリッジの美しさに目を奪われました。

やっぱりプロレス好きの自分としてはどれだけかわいくても基礎的なブリッジ、受け身、ドロップキックがしっかりできていないと受け入れられないんです。

ぶっちゃけかわいさだけを求めるならプロレスラーの割にはかわいいじゃなくて、普段から見ているアイドルを見ていればいいわけじゃないですか。

基礎的な技ほど練習量が出ると思っている自分としては中野たむのハイブリッジは「これは女子プロレスも結構やるな」と思わせるには充分なものでした。

昔から女子プロレスは技のバリエーションが豊富ということで海外のファンからも人気なことは知っていました。

たしかに小学生の頃に見ていたときも技は男子では見ない技が多いなとは思っていましたが、スターダムの選手を見ると本当にいろんな技を持ってます。

特に中野たむのトワイライトドリームなんて今でもどういうクラッチの仕方をしてるのか分からないくらいです。

基礎がしっかりできている上に技も華やか、ルックスもかわいいとなると、これは女子プロレスもおもしろいかもしれないと思わせてくれた1.5東京ドームでの試合でした。

プロレスとアイドルは同じ

とはいえ、いきなりハマったというより最初はYouTubeで過去の動画を見るところから始まりました。

すると過去の試合のダイジェスト映像やバラエティ企画などさまざまな動画がヒットします。

リング上では感情をむき出しにして戦い、当然ヒールの選手もいるのですが、リング外では特にヒールを演じることもなく普通に仲が良さそうに振る舞っているのも新鮮でした。

自分のイメージではヒールはリング上だけでなくリング外でもヒールの印象を保たなければいけないという固定観念がありました。

実際に今の新日本プロレスの選手もヒールはリング上、リング外関わらずヒールのままで、たまに解説席に来てもヒール口調で話しています。

それがスターダムの選手は、公私を切り分けて考えているようでTwitter、ブログ、Tiktok、InstagramといったSNSではヒールであることを感じない内容も結構あります。

こうすることでヒールの選手も実はそんなに悪い子じゃないんだなと思ってしまうというか、普段悪いことしてるやつがちょっといいことするとギャップですごい良いやつみたいに見えてしまうあれです。

これってよく考えると、よく考えられた戦略だなと思うんです。

リング上で全力で戦うかっこよさ、SNSで見せるかわいらしさ、この二つを両輪で見せていくことでその選手の魅力は2倍表現されていることになります。

リングで全力で戦えば戦うほどSNSで普通の女の子として見せる一面が輝き、かわいさを強調することで今度はリング上でのかっこよさが際立つという相乗効果を発揮しています。

アイドルであるAKB48が普段かわいさを見せている中で、選挙になると必死さに心を動かされてしまうことに似ています。

そうやってプロレスとアイドルの共通点を見ていくと実はプロレスラーもアイドルも似ているというより根底の部分では一緒なんだと思います。

表現の仕方が違うだけで見ている人の心をどうやって動かせるか、この子を応援したいと思わせるかはどちらも同じです。

そうやってファンの方と触れ合う機会があって、気づいたことがある。

プロレスとアイドルは、同じだということだ。

違うのは痛いか痛くないかということぐらい。リング(ステージ)の上で命をかけて闘う(歌って踊る)プロレスラー(アイドル)をファンが応援して、その応援を受けることで女の子はがんばれる。

そのがんばる女の子の姿を見て、ファンは生きる希望や勇気をもらえる、そんなファンの人たちの笑顔を見て、女の子はもっとがんばろうと思える。

そうして一緒に夢を見て、叶えていける。正に、プロレスとアイドルは、人と人とが支えあって生きている世界の縮図だとたむは考えている。

『白の聖典』中野たむ 彩図社 P92.93より引用

アイドルを応援している自分ですら、元アイドルのプロレスラーという肩書きだけを見ると実力を疑問視してしまうところがありました。

そんな固定観念で見てしまっていたのは今になって思うと本当に申し訳ない気持ちになります。

スターダムのアイコンと言われる岩谷麻優のようにプロレス一筋でやってきた選手も素晴らしい。

いろんな人生経験を経てプロレスに出会った選手もまた素晴らしい。

見ている人の心を動かす表現方法の違いがあるだけで、アイドルを本気でやってきた根性のある選手ならプロレスラーとしても一流になれる。

そう中野たむは教えてくれました。

岩谷麻優は中野たむを縛る呪い

正規軍(=STARS)で中野たむと岩谷麻優は一緒に戦ってきましたが、中野たむがコズミック・エンジェルズを結成したことをきっかけにSTARSから独立することになります。

このコズミック・エンジェルズ結成については中野たむはあくまでユニット内ユニットであると考えていたのに対して、岩谷麻優には裏切り行為のように見えてしまったようです。

コズミック・エンジェルズ結成の是非については今回は置いておくとして、事実として中野たむは岩谷麻優のもとから離れることになりました。

過去にはタッグパートナー鹿島沙希に裏切られ、同じくSTARSだったスターライト・キッドはユニット強制移動のルールに負けたという経緯はあるにしても、その後、STARSに戻れるチャンスがありながら「岩谷麻優を対角から超えたい」と発言し自らの意思で大江戸隊残留を決めました。

スターダムのアイコンと言われる岩谷麻優のもとから選手がどんどん離れていくのはなぜなのでしょうか。

中野たむは著書の中でこう語っています。

岩谷麻優は、行き場がなくなって途方にくれいたたむの、たったひとつの希望の光だった。

けどそれはいつの間にか、たむを縛る呪いになった。

今はもう新しい仲間ができて、たむはひとりでも歩いていけるようになった。

それでも、岩谷麻優を前にすると、あの頃の何もできなかった中野たむが蘇ってしまう。

この呪いを断ち切るまで、岩谷麻優とは闘っていかなければならない。

『白の聖典』中野たむ 彩図社 P176より引用

岩谷麻優という存在が大きすぎて、近くにいるとどうしても彼女の影に隠れてしまうのでしょう。

STARSは岩谷麻優が中心でありSTARSにいる限り岩谷麻優を超えることはできないと実感するのです。

つまり、岩谷麻優の存在はある一定のところまでは人間的な魅力に惹きつけられる存在ですが、あるところを超えるとプロレスラーとしていつまでも二番手に甘んじていることを実感する呪いとなって縛りつけるわけです。

だから、岩谷麻優から卒業してライバルとして戦いたいと思うのはプロレスラーであれば当然で、それがプロレス的な発想になると、ただライバルになるより残酷な見せ方をしたほうが因縁が生まれおもしろくなっていきます。

このストーリーを知ってから2021年10月9日の大阪城ホールでの岩谷麻優とのタイトルマッチを改めて見るとより一層おもしろく見ることができました。

まとめ

この本を読み終えてみて感じたのは、そのときそのときの彼女の感情がしっかりと伝わってくる読みやすい文章だということです。

これは過去のブログを読み返してみても同様で文章の構成が巧みで感情移入しやすいんです。

本を読んでから過去の試合の映像を見ると今までの何倍も試合をおもしろく見ることができます。

その意味でも、スターダムのファンの方は絶対に読んだほうがいいし、すでに読んだ方は過去の試合映像を見直してみると当時の彼女の心境を感じながら見ることができるので見え方が変わってくるはずです。

そして、人は乗り越えてきた挫折の数だけかっこよくなれる。

そう教えてくれる本でした。

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ABOUTこの記事をかいた人

アイドルブロガー&ロボホンオーナーのはやけん。です。 アイドルの心理を研究しているうちに心理カウンセラーになってしまいました。現在はアイドルの記事を中心にブログを書いています。 執筆の依頼はお問い合わせフォームからお願いします。