2024年4月に発売された、いけだ笑み先生の新刊
が楽天ブックスから送られてきたので読み始めると、内容が充実していておもしろいし勉強になる箇所がいくつも出てきます。
西洋占星術学習者であれば必読の内容に仕上がっている良書に感じたので、この記事ではオススメのポイントをピックアップしていきたいと思います。
目次
『ホロスコープが読めるようになる西洋占星術』オススメのポイント4選
税込1,100円という良心的な価格設定
いきなり本の中身ではなく価格の話かよ!
と言われてしまいそうですが、内容量に対して価格がかなり安く設定されておりコスパ最強の本と言えると思います。
自分がよく購入する占いの本や競馬の本といった、いわゆるサブカルチャー系の本て本屋でもメインの場所に平積みにされるようなジャンルではありません。
ニッチな業界ですから購入対象者の母数が少ないため販売部数は限られることを考えると2,500円~4,000円ぐらいの価格帯で売られていることが一般的です。
その中で税込1,100円は、ほぼ半額。それでいて内容の質の高さ、ボリュームなどを考えると本を出版している同業者の方のものが割高に思えてしまうほどです。
「そこが知りたかった」がある!
西洋占星術初学者の方でも読めるように配慮されて制作されていますが、実際に手にする人の多くはすでに西洋占星術の知識がある方が読まれるのではないでしょうか。
自分も西洋占星術の基礎的な知識は学んでいるわけですが、新たな発見がいくつもありました。
・ハウスの5度前ルールについて
・出生時間が不明の場合のハウスの読み方
・アウトオブサインの解釈方法
・複合図形のアスペクト解釈
どれも基本的な部分ではありますが、明確に記載していない本のほうが多いのではないでしょうか。
例えば、「西洋占星術でホロスコープを読むためには生年月日、出生時間、出生場所が必要です」と記載してあったとして、通常であれば出生時間が分かることを前提にハウスやアングルの解説が始まっていくわけですが、素朴な疑問として出生時間が分からない人はどうするんだろうと思うじゃないですか。
でも、本を読み進めてもその解決方法が書いてないと、なんともいえないモヤモヤを抱えたままになってしまいます。
鑑定に慣れてくると出生時間が分からなければハウスは使わないとか、とりあえず12時で設定してサインとアスペクトだけ見るとか、やりようはいくらでもあることが分かってきますが、やはりありがちな疑問点については事前に解説してくれるのが一番です。
その点において『ホロスコープが読めるようになる西洋占星術』では出生時間不明の場合の対応方法が記載されています。
そのため迷いなく読み進めることができる作品となっています。
辞書としての活用法
本のサイズとしては文庫本程度ですが書いてある内容は、サイン、ハウス、アスペクトなど全てのパターンが記載されています。
通常、内容量が増えるにつれてページ数も増えるため持ち運びするには重さを感じるケースがほとんどです。
1つであればたいしたことはないにしても、同じような本をいくつか持って喫茶店で鑑定の文章を書いている自分のようなタイプは、持っていくのも一苦労だったりします。
ですが、『ホロスコープが読めるようになる西洋占星術』はサイズがコンパクトでありながら解釈するべきサイン、ハウス、アスペクトといったホロスコープ解釈における重要な部分は網羅しているため、この本さえあれば解釈に迷って調べ物をするときに困ることはありません。
実践リーディング方法の解説がある
最終章では惑星、サイン、ハウス、アスペクトを統合して解釈する方法が書かれています。
ホロスコープ解釈でつまづくポイントは、サイン、ハウス、アスペクトといった各パーツごとの解釈は理解できても、見るべき要素が多いことで具体的にどのように解釈をすればいいかが分からないことだと思います。
場合によっては、矛盾する意味が出てきたりして解釈に困ります。
実際にこういったケースはよくあって、質問をしても「どっちの要素も持っているということです」みたいな分かったような分からないような回答が返ってくることが多いんです。
しかし、『ホロスコープが読めるようになる西洋占星術』においては見るべきポイントが明確に記載されているため解釈する方法は、この1冊で足りる内容になっています。
とはいえ、実際に統合しようとすると難しいものです。
この本を読めばいきなりスラスラ読めるようになるものではないですが、少なくとも本の手順に従って1つずつ読んでいけばホロスコープが読めるようになるはずです。
個人的な願望としては、『ホロスコープが読めるようになる西洋占星術』をベースのテキストとして、具体的にホロスコープを読む実践編を別途作ってもらえないかなぁと思っています。
疑問点 P268 パートナーについて知りたい
本を読まれた方で、この記事を読んでいる方がいればぜひ教えていただきたい箇所があります。
P268「パートナーについて知りたい」の内容について、「友人(11ハウス)が世話役(かに座&月で二人の指示象徴 どちらも角度(つながり)を持つ)」とあります。
かに座の月が相手の指示象徴DESルーラーの土星と自分の指示象徴ASCルーラーの太陽のそれぞれが月とアスペクトしているから月を世話役と考えるというのは分かります。
しかし、そもそも友人を示す11ハウスはふたご座であり、月も12ハウスにあります。
だから、この友人を示す11ハウスというのはどこから出てきたのでしょうか?
これが、11ハウスカスプがかに座で、そのかに座ルーラーである月がASCルーラーの太陽とDESルーラーの土星とアスペクトしているなら話は分かります。
もし解説できる方がいたらブログのコメント、またはX(Twitter)@hayaken80までリプライをしていただけると助かります。
まとめ
以上、『ホロスコープが読めるようになる西洋占星術』のオススメポイントを4つに絞ってまとめてみました。
もちろん4つだけじゃなく、いけだ先生独特の文体で書かれた解釈の数々はとても読みやすく仕上がっていることなど他にもピックアップしたい点はありますが、オススメのポイントは全部ですみたいにすると本全てを赤線で引くみたいな感じで魅力が薄れてしまいそうで厳選して4つにしました。
本当にいい本なので、西洋占星術に関わる方は必読の一冊だと思います。
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