作詞家の秋元康さんといえばAKB48のプロデューサーとして知られています。
かつては放送作家としても活動するなど
アイドルプロデュースをする前から有名な方でしたが
AKB48のブレイクによって改めて注目されるようになりました。
CDに握手券を入れて複数枚購入させる方法や
選抜総選挙など斬新な手法には
賛否両論ありますが
国民的アイドルと言われるまでに押し上げた功績は素晴らしいものがあります。
そんな秋元康さんの経歴から秋元語録などを見ていきたいと思います。
目次
秋元康プロフィール
名前 秋元康
生誕 1958年5月2日(60歳)
学歴 中央大学文学部中退
ジャンル 歌謡曲 J-POP
職業 作詞家 放送作家
学生時代にアルバイトとして放送作家の仕事を行うようになり、
のちに作詞家としても小泉今日子やとんねるずの楽曲を担当するなど
作詞家としての活動が大きくなっていきます。
おニャン子クラブへの楽曲提供やプロデュースを担当することになりますが
おニャン子クラブが番組から結成されたグループであったため
他局の番組に出られないこと、
秋元康さん自身が若手であったため意見が通しにくいなど
当時感じていたやりづらさが後のAKB48結成に繋がっていきます。
現在は、AKB48グループだけでなく乃木坂46、欅坂46といった坂道グループもプロデュースをするなど活動の幅を広げています。
秋元康語録「頂上に登るという目的は同じでも登り方を変えるだけ」
以前、秋元康さんの講演会に行ったことがあります。
すでにAKB48が国民的アイドルとして人気絶頂の中
経済関係のセミナーをチェックしていたら
たまたま講演会を見つけました。
話を聞いていて興味深く感じたのは
多くの歌詞が「恋」「愛」といったことを歌っている。
山に登るときに頂上に登るという目的は同じで登り方を変えているだけ。
という言葉です。
言われてみればそうです。
世の中に出ている楽曲にはラブソングがいっぱいあります。
誰かを好きになるという感情は人間共通の感情なので
共感してもらいやすいといった理由もあるのだと思います。
そして楽曲も王道と言われるメロディラインを意識しながら
アレンジを加えることでありきたりのものにならないようにしているといいます。
ここまでの話の中で印象的なのは
秋元康さんほどのヒット―メーカーでありながら
考えていることの基本は王道的な思考です。
ただ、単なる王道では他の楽曲との差別化ができません。
そこで恋や愛といった過去に語り尽くされたテーマをどう表現するのかといったアレンジが求められるのです。
個性を出そうするとついつい王道とは真逆のところに言ってしまいそうです。
でも王道というのは多くの人の心に届きやすいものだから
王道として評価されてきたものであって
完全に無視してしまうと結果的に心に届きにくいものになってしまうということです。
秋元康語録「頭の中に付箋を貼っておく」
どうやったらそんな独創的なアイディアが浮かんでくるのか。
アイドル業界に詳しくない人でも気になるところです。
秋元康さんは講演会でも語っていましたが
作詞をするときなどは頭の中に付箋を貼っておくと言います。
何を見たり、経験した時にいきなりそこから1曲できるほど
インスピレーションが刺激されることは少ない。
そこで、あのときはこういう感情になったな、こんなことがあったな
ということだけは覚えておく。
これが秋元康さんがいう頭の中に付箋を貼っておくということです。
こうしておくことでまた違う体験をしたときに
以前経験したことと融合されていく。
その付箋が2つ、3つ、4つを増えていくことで
独特のアイディアへと変貌を遂げていくというのです。
講演会でこのエピソードを聞いたときに
頭の中に付箋を貼っておくといっても
実際に頭に付箋を貼るわけではないので
うまく融合させるのはなかなか難しいのではないかと思いました。
でもここで伝えたい事は
とにかく多くの経験をして刺激を受けて頭の中の付箋をどんどん増やすことが重要
ということなんだと思います。
最終的にそれをどう繋ぎ合わせるかは
本人の腕次第となりますが
秋元さんにしかできない発想もあれば
自分にしかできない発想もあります。
常に日頃からアンテナを張り巡らせておくことの重要性を解いた言葉だと思います。
秋元康語録「止まっている時計は1日に2度正確な時間を示す」
このときの秋元康さんの言葉の中で一番印象に残ったのは
「止まっている時計は1日に2度正確な時間を示す」
という言葉でした。
これどういうことかというと
他の人が結果を出したことを分析して
同じようなことをやっている人というのは
結局、後から追いかけているだけなので
いつまで経っても追いつくことができない。
3分遅れの時計っていうのは
実際の時刻とかなり近い時間を示していますが
24時間正確な時間を示すことはありません。
でも、こだわりの強い職人さんが作ってるようなものって
トレンドを意識して作っているわけじゃない。
何年も見向きもされなかったものでも
1周回って新しいと感じる人がいるかもしれない。
少なくとも24時間の中で止まっている時計というのは2回正確な時間を示すことになります。
ここでいう止まっている時計というのは
こだわりを持って信念を貫き通す勇気といった考え方でしょう。
融通が利かないことと信念を貫くことの境界線も難しいですね。
秋元康語録「百貨店よりも専門店に行く時代」
かつては百貨店のようにそこに行けばなんでもある
という場所がベストだとされていました。
洋服もあって、食品もあって、レストランもあって、
でも今は百貨店よりも専門店の時代です。
数あるお店の中から
あそこのハンバーグが食べたいんだよ
といったように消費者にもこだわりが強くなってきています。
同じ話の流れの中で戦場カメラマンの渡部陽一さんの名前を挙げ
あの戦場カメラマンの・・・
といった即座に渡部陽一さんの顔が浮かんできます。
この「あの〇〇」という言い方で伝わることが重要だといいます。
単なるカメラマンじゃないんです。
戦場カメラマンというオリジナリティがすごい。
同じようなものがいっぱいあるなかで
あえてそれを選びたいと思う理由はなぜか。
ここにヒットの理由があるようです。
まとめ
自分がAKB48に詳しいこともあって
秋元康さんの説明はとても分かりやすかったです。
もちろん考え方だけでなく秋元康さん独自の感性があって
初めて成立するものばかりだとは思いますが
その発想方法の一端でも感じ取れることができたのは有意義な時間でした。
AKB48の選抜総選挙も今年で10回目を迎えますが
秋元康さんがプロデュースをしている限り
まだまだ時代の中心で活躍してくれそうですね。
今後もメディアに登場したときなどは注目していきたいと思います。
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