こんにちわ。心理カウンセラーのハヤケンです。
これまでの人生を振り返ったときに、ここがターニングポイントだなと思った出来事って誰にでもあると思います。自分の人生で転機になった出来事はカナダのバンクーバーにホームステイしたことです。英語も話せないのに思い立ってすぐにホームステイ先を探して1か月バンクーバーですごしたんですが、本当に得たものが多かった1か月でした。
そこで今回は英語を全く話せない自分がホームステイで得たものや注意点も含めてお伝えします。
目次
ホームステイをしようと思った理由
そもそも皆さんはなぜホームステイをしようと思いましたか? 留学っていう方が多いのかな。実際にホームステイした家にも韓国人の女の子2人、メキシコ人の女の子が1人いて、どちらもバンクーバーの学校に留学していました。だから1か月間、観光のために行っていた自分を見てホストファミリーも不思議に思ったでしょう。
その頃の自分は、芸人としての夢も諦めたのと合わせて親が経営していたラーメン屋も閉めることになって家の中の空気が最悪だったんです。こんな環境のまま家にいたら息が詰まる・・・そんなことを考えていたときにNHKで放送されていた『爆笑問題のニッポンの学問』という番組で元中央大学名誉教授の木田元(きだげん)さんと芸人の爆笑問題さんが対談をしていました。
⑱木田元
元中央大学名誉教授。日本へのハイデッガーの紹介者にして反哲学者。プラトンのイデア論を、設計図的な制作的生成論として、それが自然を我が物とする悪しき人間中心主義を生んだと主張。その流れを組む近代合理主義を批判し、初期ギリシアの成る自然観を日本の自然(じねん)に通ずると再評価 pic.twitter.com/KngqnR8xJc— 親衛隊長たまごちゃん?? (@aiki_1582) 2018年5月5日
そのときに木田先生はこう語っていました。
「頭がからっぽになると不安が襲ってくるから小説を読みあさっていた。」
そうか、こんな大学の名誉教授になるような人も不安が襲ってくることはあって、気持ちを紛らわすために本を読むというところからスタートしたのか。
妙に嬉しい気分になったのを覚えています。偉大な教授も自分も根本的には変わらないんだ。
そして木田先生は続けます。
「語学を勉強するといい。」
その理由は、日々成長を実感することができるからということです。
これは心理カウンセラーになった今だから余計分かることなんですが、戦後の混乱を生きていた当時の木田先生のように将来への希望なんて何も抱くことができなくて、ほっとくと不安ばかりが襲ってくる。そんな自信を喪失したようなときにするべきことは、小さな成功体験の積み重ねしかないんです。
自信というのは一日にしていきなり湧いて出てくるものじゃなくて、少しずつ少しずつできることを積み重ねていくことで自信がついていく。いきなり壮大な目標を立てるから現実とのギャップに苦しめられるんです。簡単にできそうなことで構わないから成功体験を積み重ねるという意味では木田先生にとって語学はまさしくハマったんでしょうね。
この木田先生の言葉を受けて英語を勉強しようかと思いましたが、大学受験のときにさんざん勉強したのに全然話せるようにならなかったわけで、知識を増やすというより今までとはまったく違う環境に飛び込んでみてみたいと思いました。海外旅行すらしたことがなかったのにホームステイはハードルが高い気もしましたが、どうせやるならその国の文化も知りたいという気持ちのほうが強くてカナダのバンクーバーにホームステイすることにしました。
全く英語が話せないのにホームステイをしてしまった
英語といえば受験勉強でやったぐらいで英会話の能力という意味では全く喋れませんでした。でも行ってしまえばなんとかなるだろ。そんな軽い気分がどこかにあったんですが、ホームステイ先の家についた初日に後悔しました。
英語が話せないとまったくコミュニケーション取れない・・・
まぁ当たり前なんですけどね。心のどこかで期待していた甘い考えが一気に吹っ飛んだ瞬間でした。文章を作って返すことはできないので単語を連発するか、YesかNoで答えるぐらいです。
もう初日からヤバいところにきちゃったなという後悔がすごかった。
でもなんとかしてコミュニケーションを取りながら家のルールや電車の乗り方、バスの乗り方を理解して1週間もあればだいたいのことは理解できました。正直、これがどうにかなっていたレベルなのか分からないですが、生活に支障がないという意味では英語が話せなくても図を見せたり、電子辞書で調べながらなんとかなるものです。
最低限これだけは押さえておきたいポイントとしては
・お店に入ったらメニューを見てThisといえば伝わる
・問いかけるときはWhat、When、Why、Where、Who、Howを意識する
この2つだけは意識しました。
超初歩的なことですが、Howで聞かれているのにYesと答えてしまったりするんですよ。こういうレベルの自分でも生活できたんだからなんとかやれることはたしかです。ただやっぱり話せたほうが充実したホームステイになることは間違いないです。
ホームステイで得たもの
1か月のバンクーバーでのホームステイで得たものは本当に大きいものでした。間違いなく人生の転機ともいえる時期だったので、この記事を読んでいただいている方にはぜひホームステイをしてほしいと思っています。ホームステイで得られるものをいくつかあげてみます。
お互いが歩み寄ることができる
日本の文化は阿吽の呼吸を大切にします。言葉で伝えなくても相手の気持ちを察すれば普通はこうだろと考えることをそれぞれが求めるわけです。
でもカナダ人、日本人、韓国人、メキシコ人が同じ家に住んでいる生活で阿吽の呼吸なんて成立するわけがない。しかも、僕はまったく英語が喋れないから1回聞いてだけじゃ理解できないからだいたい3回ぐらい聞き返すんです。それでも嫌な顔一つせず何度も言い直してくれます。国籍も育ってきた文化も違う者同士がコミュニケーションを取るとなったら、分かりあえないことが前提にあるからお互いが歩み寄ってなんとか分かりあおうとするんです。
これって本来のコミュニケーションの在り方なんじゃないかなと思うんです。
だって同じ日本人であろうと、家族であろうと、恋人であろうと結局は他人なわけだから分かりあえないのが当たりまえじゃないですか。それなのに分かることを前提にしているから、なんで分かってくれないんだとケンカが始まる。分かりあえないことが前提。この感覚はホームステイをするまで分かりませんでした。
日本以外にも居場所がある
日本という島国で、しかも実家暮らししかしたことがなかったのに、カナダは大陸でホームステイまでしてるんだから環境の激変はすごいですね。
ホームステイ先のホストファミリーには本当によくしてもらった記憶しかありません。日本から来た自分を本当の家族のように愛してくれました。日本では愛を感じることってなかったんですよ。それは愛がなかったというよりも生まれ育った環境にいるとなかなか気づきにくいということなんだと思います。
ホームステイ生活を通じて日本の良さにも気づけたし、カナダの良さにも気づきました。そして何よりも大きかったのは人間が生きていくのなんて地球上ならどこでもいいということです。
日本が息苦しいならカナダに住めばいい。カナダがダメならアメリカでもいい。
会社に縛られて無理して働くよりも自分が働きやすい会社に転職するのもいい。
そうやって視野が広がったのは大きな財産です。
日本の当たり前は当たり前じゃない
日本では当たり前のことがカナダでは当たり前じゃないことがいっぱいあります。
例えば、バスに乗るときは乗客はお釣りなしでピッタリ出さなければいけなくてお釣りなんて出してくれないんです。日本にいるとお釣りが出てくるのは当たり前じゃないですか。
他にも自動販売機がない。電線がない。水道管がすぐ詰まる。
とか、日本の当たり前は相当水準が高いことを知るきっかけになりました。
ホームステイで絶対に必要なもの
ここでホームステイ生活をする上で絶対に必要となるものを紹介します
電子辞書
もちろん自分も電子辞書を持っていったんですが結構電子辞書の力をナメていたこともあって白黒液晶の安いやつを持っていたんですよ。いや~それが使いづらかったなぁ。
海外で生活するにあたって電子辞書は想像していたよりもめっちゃ使います。英語を話せないなら道具ぐらいはもう少ししっかりしたものを持っていくべきだったと反省しました。
現在販売されているモデルで人気の機種はカシオのEx-word電子辞書。
270gと軽量ながら使い勝手の良さは抜群で136種類180コンテンツが盛り込まれていて価格帯も標準程度です。携帯で調べられる時代ではありますが電子辞書は必須です。
フォーマルな服装
ホストファミリーから用意するように言われるかもしれませんが、念のためお伝えしておきたいのがこれ。
というのも、自分が行ったところのファミリーは週末に教会でお祈りをしたり、牧師さんのスピーチを聞くのが定番なんです。宗教とは無縁の生活をしていた自分としては斬新でしたね。
教会に関わらずパーティに誘われることもあるのでホストから指定がなくても必ず用意しておきましょう。
気候にあった服装
バンクーバーの平均気温は東京と比べると5℃ぐらい低い気候です。なんか5℃っていうとたいしたことない気がしますが、全然そんなことはなくて5℃違ったら体はいきなり適応できません。そこに住んでいる人は徐々に気候の変化に体が慣れていけますが、私たちはいきなり気候の違うところに行くのでこの点はしっかり押さえておいてください。
体調を崩してしまってはせっかくのホームステイも楽しめませんよ。
日本食
ホームステイをしているのだから日本食ではなく現地の物を食べるのが基本だと思ってました。でも海外での生活が続くと無性に日本食が食べたくなるもんなんです。
だからレトルト品でもなんでもいいです。味噌汁とかそういうものでいいのでちょっと持っておくだけで精神的に落ち着きます。あとはどうしても日本食が食べたければバンクーバーにも日本食の料理屋はあるので食べることはできますが、やはりちょっと割高なので注意です。
寝るときの注意点
海外での生活で大変だったのは時差ボケです。
日本からバンクーバーまでは9時間ぐらいかかるので飛行機の中で寝てたんです。バンクーバーにつくと昼間だったんですが、だいぶ時差があるので寝たい時間には寝られなくて変な時間に眠くなってくる。
この時差ボケが結構ひどく出てしまって現地ではしばらくめまいに苦しめられました。保険に入っていたのでクリニックに行くと急な気温の変化や環境の変化によるストレスもあり鼓膜に腫れが見られるということでした。
電車に乗ったり車に乗ると酷い乗り物酔いに苦しめられてしばらく行動範囲が制限されるという経験しました。
だから日本から東に移動する場合は特に行きの飛行機ではなるべく寝ないほうがいいです。日本時間の深夜に必死に起きてることになったりして逆に大変な可能性もありますが時差ボケ対策という意味ではがんばりましょう。
まとめ
ホームステイはあなたの人生を大きく変えてくれる可能性がある素敵な体験です。留学を考えている人はぜひ一人暮らしではなくホームステイをおすすめします。
ホストファミリーとのコミュニケーションや文化を知るという意味では、あなたの海外生活をより豊かなことにしてくれることは間違いありません。留学とホームステイをするとなるとそれなりに費用もかかってくるので、あとは予算との相談でしょうか。
この記事が少しでもあなたのホームステイへの気持ちを後押しできたら嬉しいです。ホームステイは本当に人生が変わる体験ができますよ。
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