8月4日(日)に行われたTIF2019スマイルガーデンであゆみくりかまきを観てきました。
あゆみくりかまきは特別に推しているというわけではありませんが、パフォーマンス能力の高さからTIFのような大型イベントで見られるときは必ず見るようにしています。
4日はTIF2019の3日間の中でも特別に暑い日でした。そんな過酷な状況でも全力のライブを披露してくれたあゆみくりかまきのライブを振り返ります。
TIF2019 あゆみくりかまきのライブはなぜ人の心を掴むのか
このあと??
17:05頃?
SMILE GARDENに登場するのは??あゆみくりかまきの皆さん??#TIF2019#あゆみくりかまき#あゆくま pic.twitter.com/MoRxeOyPuW
— TIP&TIF 公式 (@TIP_TIF_staff) August 4, 2019
あゆみくりかまきの見せ方
あゆみくりかまきは3人組女性アイドルグループです。
大人数化しているアイドル業界にとって3人組というのは少ない部類になります。単純に人数が多いほうがファンを増やしやすいこともあって人件費などの経費を考えなければ人数は多いほうがいいと考えられていますが、あゆみくりかまきのライブは3人という人数の少なさを感じさせません。
それは楽曲がいいとか、歌がうまいとか、ダンスがうまいとか、アイドルとしての基礎がしっかりしているというのもありますが、あゆみくりかまきのライブを見て感心させられるのはライブの見せ方です。
あゆみくりかまきには役割分担があり
歌うたい:あゆみ
DJ:くりか
盛り上げ役:まき
となっています。
言い方を換えれば、歌唱担当、DJ、煽り役となります。ステージが始まる前にはDJ用の台もセッティングされて、旗を持って登場してくるなどあゆみくりかまきの個性全開のステージの始まりです。
ただ実際のところ楽曲が始まってしまえば3人とも入り乱れて歌い踊っているので完全な分業制というわけではありません。それでもこのメンバーはこれが担当とはっきりさせたほうが分かりやすいじゃないですか。
昔、とんねるずの石橋貴明さんのことを「とんねるずの大きいほう」と言う人がいました。これなんて分かりやすい例で人間の記憶は見た目の印象が記憶に与える影響が大きいことが分かります。
だからアイドルグループには担当カラーに衣装を色分けしてファンに覚えやすくしているグループが多いわけです。
アイドルプロデューサーの秋元康さんの講演会に行ったときに「あの〇〇」と言われる人が強いという話をしていました。「あの戦場カメラマンの・・・」と言ったらそれは99%が渡部陽一さんじゃないですか。
「あの〇〇」で通じるだけの強烈な個性があるから覚えやすい。
あゆみくりかまきにしても「あのDJの子」「あの旗を持って登場した子」といえば通じる個性があります。
通常あゆみくりかまきほどの実力があって、動員力もあるグループだと分かりやすさという観点を軽視してしまいがちです。私たちが見せたいのはライブパフォーマンスなんだからライブをしっかりやればいいとプライドが邪魔をしてしまう。
ですが、残念ながら実力=人気とはならないのが芸能界という世界で実力だけでなくインパクトに残ることも同じぐらい重要です。実力と個性のどちらにも高い意識があるのは、あゆみくりかまきというグループのすごさです。
そしてもう一つ、あゆみくりかまきのステージでは、始まる前にメンバーが昇る台が設置されます。この台に昇るとファンとしてはかなり見やすくなります。
なんだそれだけかい(;^_^A
と思うかもしれませんが、物理的に高くなると視線を集めやすいという基本的なことを実践しているアイドルがどれだけいるのでしょう。いないじゃないですか。
台に昇っている人に注目すればいいと分かるだけでもステージはかなり見やすくなります。
以前、漫才のネタに足し算を入れたのですが、「計算は聞いてるだけだと難しいから手で数字を表現したほういい」とダメ出しをされました。
ネタを書いてる自分とすれば足し算ぐらい分かるでしょって感覚でした。でも言われてみるとお笑いのネタを見ているときに頭使いたくないじゃないですか。頭からっぽにして笑いたい。そう考えると、バカでも分かるぐらいの分かりやすいものを提供する感覚でちょうどいい。
あゆみくりかまきのライブを見ていると、かっこよさと分かりやすさのバランスが絶妙なんです。
3人の能力の高さはベースにありながら、それを表現するためにどうやったら見る人の心に届くのかという見せ方に対する意識がすごく高い。
これって簡単なことじゃなくてだいたいどっちかに寄ってしまうものです。今はこの人を見てくださいと口で言わずとも台に昇ることで表現してくれるから見やすいんです。
あゆみくりかまきを応援したくなる理由
これまであゆみくりかまきのライブに心を揺さぶられる理由は、技術力の高さや見せ方のうまさにある。そう思っていました。もちろんそこは否定しないのですが、今回のTIF2019で見た感覚だとどうもそれだけじゃないなという感覚がありました。
あゆみくりかまきのライブのすごさは観客の心を掴み、いつしか会場はたった3人の女の子によって大観衆の心が一体となっている。それはどう考えても技術力とか見せ方とかそれだけじゃない。
そんなことを考えながら見ているとライブの最後にあゆみくりかまき恒例のあゆくまポーズで締めるシーンがあります。観客に両手を挙げてもらい「あゆくま~」と叫ぶのですが、そのときに「最後にみんなと一緒になりたい」「協力してください」と訴えます。
そうすると、あゆみくりかまきファン以外も自然と手を挙げてくれるのです。
そのときに分かったんです。
あゆみくりかまきを語る上で、歌がうまい、ダンスがうまい、見せ方がうまい、といった部分はあくまでサブであって、メインとなるのは彼女たちの熱い想いに心を動かされた人たちの感情が伝染していくことなんだなということです。
アイドルには「まだまだ声出していけるだろ?」みたいにファンを煽っていくケースをよく目にしますが、それだけだと一時的な盛り上がりなのでどうしても盛り上がりが続かない。
でもあゆみくりかまきの場合は、彼女たちの想いに心を掴まれているので過剰な煽りを入れなくてもいいんです。
曲中も盛り上げ役のまきによる煽りは随所に入ってきますが、押しつけがましく感じないところがいいですね。
今回のライブを通じて、あゆみくりかまきというグループの総合力の高さを感じることができました。
まとめ
あゆみくりかまきのライブは何度見ても勉強になりますね。どうやったら自分たちの気持ちが見ている人に伝わるのかをしっかりと考えて構成されているライブだと感心させられます。
相当暑い日のライブでしたが観に行ってよかったです。
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